微睡は水面深く。 | ナノ
×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -


目の覚めるような、あお。


----------------------


目が覚めて。
ぼんやりと揺れる薄暗い視界に、
艶のある青い髪の毛が入ってきた。

その鮮やかな青色に、
ぱっ、と名前の目が覚めた。

(…ランサー、の)

いつの間にベッドへ入ってきたのだろう。
こわい夢を見た記憶もなにもない。

「、ん…名前、?…お、はよ」

名前が身じろぎをしたらやはり起きた。
流石である。

「おはよう、ございます…あの、」
「…名前がうなされてたから勝手に入りました。スミマセン。
おまえほんとに夢見が悪いねえ」

どんな夢だったかは覚えていないけれど。
ランサーが抱きしめてくれていたおかげか、
目覚めはすっきりしていた。

「ありがとう…ございます…。
ランサーの髪の毛は、きれいですね」

「、は?」
「とても綺麗な青いいろ。…好きです」

瞬間、真顔になる。
そしてみるみる赤くなる名前。

「…名前?」
「いや、あの、それは、あの…あの、」

半分寝ぼけていたこともあったのか。
するりと出た言葉に、お互いが真っ赤。

「…起きるか。朝メシ作るわ…」
「…はい、すみません」

目の前で青い髪がさらりと揺れて。

「ん、」

青い空のようなその色に。

まぶしくて、目を細める。

差し出された手を取り。
さあ、今日が始まる。



-----------------

ツイッター診断メーカーより。


prev|back|next