絶頂にビクビクと跳ねる腰を押さえ付け、配達員は大きなストロークでペニスを捻り込んだ。
腰を引いてエラの張った雁首を入り口に引っ掻け、締め付けてくる膣内を擦りあげる。
ググ…ッと姫子の尻を歪ませるほど股間を押し付けて、子宮口を弄くり回す。

――パンッ ――パンッ

引いて、押し込んで。
何度も繰り返される。


「っんんん…! は、ぁ、んっんっ、…はふ…っ、んぁ…んん―…っ」


マンションの玄関先で行われるこの不貞行為は、隣人に聞かれないよう、声を押し殺さなければならない。
誰にも悟られてはいけないのだ。
合意のもとでの行為だが、世間には許されない事なのだから。
ああ、我を忘れて淫らに喘ぎたい。
声を我慢するのが辛くて、もどかしくて、でも興奮してしまう。

(あっ、あっ、だめだめ…っ、それ、それダメなの…っ! イっちゃう、またイっちゃう…っ)

気付けば大きなストロークが、激しいピストンに変わっていた。
女を犯す男の腰使い。
パンッ、パンッ、パンッ、と忙しく肌が鳴りあう。


「んんぅ…っ、ふ、ぅ、う、…ッ、――…あぁ…ッ、はぁあん…っ!」


ビク、ビクッ、ビクンッ!
姫子の下肢が跳ねる。
全身が無重力に投げ出されたような、前後不覚になる心地に襲われる。
姫子は再び強烈な絶頂を味わった。
汗ばんだ額を壁に押し付け、思わず開いてしまった口から舌を突きだし、涎が垂れていった。


「は、はぁっ、うっ、うっ、…奥さんっ、俺も、イくよ…っ」


配達員の腰が激しく前後する。
バチュ、バチュ、と粘ついた音を立てて姫子の膣を責め立て、……男もまた射精した。
姫子を背後から抱き締め、押し付けた腰を震わせ、ドクドクと吐き出す。
ゆらゆらと揺れる。
お互いの腰が淫らに蠢く。

はぁっ、はぁっ、
…はぁー……

男は根本を押さえてペニスを引きずり出し、コンドームを取ってその口を縛る。
ゴミ箱には捨てられない。
後で姫子が証拠隠滅をするだろう。
いつも通りに彼女のエプロンのポケットへと入れた。


「…奥さん…気持ち良かった?」

「んっ、は…ぁ…っ、良い…」


姫子を壁から自分の方へと体ごと向かせ、舌を絡ませるキスをする。
キスをしながら彼女の手を取って、まだ芯の残るペニスを扱かせた。
射精を2回もしているのに、男の肉塊は力を取り戻して勃起する。


「奥さん、新しいの着けて…」

「んっ、ふ、は…はい…っ」


はぁはぁっ、と呼吸が落ち着かない。
体が余韻を纏って震えている。
壁にもたれながら姫子はエプロンのポケットから未使用のスキンを取り出し、勃起したままのペニスに着けていく。

(あ、あ、ほしい…ほしい…っ、セックスしたい…、もっと、もっと…)

ガクガクと震える姫子を抱きすくめ、廊下に仰向けに寝そべらせる。
細い滑らかな両足を割り開いて、配達員はヌルリと股間を合わせた。
姫子の背中が反るように浮く。
柔らかくとろけ、収縮して引くつく膣内に、ペニスが打ち込まれる。
ぴったりとハマるように、内壁がペニスに吸い付き、絡み付いてはなれない。


「んっ、ひ…ひぃん…ッ! ん…っ、は…んん…っ! は、はぁっ、…気持ちいい…おちんちん気持ちいい…っ」

「はぁ、は、…奥さんのオマンコも気持ち良いよ…っ。なあ、俺のチンコ、旦那のより良いんだろ…?」

「んぁ…ッ、んっ、んン…っ! うん…っ、良いの…あの人のよりずっと気持ち良い…っ」


快楽に溺れた戯言ではない。
事実、夫の性器より、夫の当たり障りのないセックスより、配達員の方が何もかもが上だった。
人妻である姫子の心と体は、もはや男のものだ。
エプロン越しに胸を鷲掴まれ、もみくちゃにされながら、姫子は満たされる心地に体を濡らした。


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