少しだけ汗の匂いがする。
制汗剤のシトラスの香りと混ざって、若い男“らしさ”に胸がときめいた。
たまらなく興奮する男の匂い。

はぁ…っ、

歓喜を滲ませた吐息がこぼれる。
男もまた姫子の甘い匂いのする髪に鼻先を埋め、女の良い香りを吸い込んだ。
頬を触れあわせながら唇を寄せる。
余計な言葉はいらない、とばかりに2人の唇が重なりあった。


「んむ…っんっ、 ちゅ、ちゅぷ…っ んふ…ッ、ふぁ…っ、 チュッ くちゅ…ピチャッ」

「ふー…っ、ん…は…、ぢゅる…っ、ちゅぷっ、…はぁ…っ」


お互いの唾液が混ざりあい、グチュグチュと淫らな音を立てる。
舌先で上顎や前歯の裏をなぞり、絡ませ、吸い上げる。
配達員の手が姫子の尻へと下りていき、官能的な手付きで揉みながら、堅くなっている股間を押し付けた。
純白のエプロンにゆらゆらと腰を揺すって擦り付ける。
姫子はとろけきっていた。
夢中になって舌を突き出して絡ませ、男の背中に回した掌を、制服の裾から忍ばせる。

ちゅく、ちゅっ、ぢゅぷ…っ
レロ…レロ…、ちゅるッ、ぴちゃっ

淫らな音をたてていやらしいキスをして、男と女は身体を求めてまさぐりあう。
時間はない。
お互いを求める手付きは性急だ。
ねっとりとした糸を引いて唇を離す。


「んふ…っ、は、はぁっ、…おっきくなってる…」

「奥さんがエロすぎるから、キスだけで勃起するようになっちゃった。…奥さん、しゃぶってくれる…?」

「うん……、おちんちん舐めたい…」


配達員は手を伸ばして玄関扉の鍵をしめ、手早くチェーンをかける。
それを見届けて、姫子は玄関マットの上に跪き、配達員の制服のベルトを解いてスラックスをくつろげた。
取り出したペニスの、むわりと漂った雄の匂いにくらくらする。
ペニスは硬く膨張して反り返っていて、先端にぷくりと我慢汁が滲んでいた。
姫子は無意識に唇を舌で舐め、唇を根本へと寄せて、汗ばんだ皮膚に舌を押し当てた。


「ん、ッんふ…はぁ…ちゅっ…」


睾丸を唇でハムハムとはみ、舌で転がし、吸って匂いもいっぱいに感じる。
指でシゴいていたペニスの竿の裏スジを、根本から亀頭の先端までゆっくりと舐め上げる。
カリをぐるりと舌先で舐め回し、鈴口に吸い付くと、そのまま口を開いてペニスを含んでいった。

ぷちゅ… チュポッ、チュポッ、
ぢゅるッ、ヂュルルル…

頭を大きく前後に動かす。
舌とたっぷりの唾液を絡ませて、いやらしい音を立てる。
配達員の足を抱くように太腿に腕を回して、ジュポッ、ジュポッ、吸い付きながら唇で擦り上げた。


「はぁっ、は、良いよ奥さん…っ、チンコ気持ちいい… たまんない…」

「んん…っチュプ、ぢゅ、…ん…っ」

「…あー…、そこ…そこ…っ。 …奥さんしゃぶるのどんどん上手くなってる…。 俺のチンコ舐めんの好きだもんね…?」


しゃぶりつきながら、姫子は「んっ、んっ」と肯定を返した。
姫子は飢えているのだ。
男に、男の匂いに、男の肌に。
今まさに舌を這わせて唾液を絡めてグチュグチュと吸い付いてしゃぶるペニスに、どうしようもなく飢えている。

夫との性生活が皆無となっている今、寂しい身体(姫子)の相手をしてくれるのは、この配達員の男しかいない。
飽いたと捨てられないように、男を喜ばせるためにいつだって必死だ。


「っは、うぅ…っ、奥さんっ、出るっ、っはあ…ー…出る、出る」

「んんぅ…っ、ヂュッ、ぶ…ッ」

「――…うっ…」


男が姫子の頭を両手で掴み、グポッ、グポッ、と破裂音を立てて腰を振る。
ひくついていた鈴口から勢いよく精液が飛び出した。
姫子の狭い喉奥を犯し、食道へと叩き付けるように注ぎ込み、溢れて口内をいっぱいにする。


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