リボーンのおかげでツナと一緒なら外に出ていいと言う外出許可が下りた。要するに私は外に出られないのだ。完璧あいつは私を外に出す気がないらしい。鬱病にさせたいのかっ!ならばお望みどおりになってやる!そんな風に反発してたらツナが折れてお出かけする事になった。行く場所はあの浮気現場を見ちゃった噴水前の映画館。なんでツナがそこを選んだのかは不明だが私を嫌な気分にしたいのはわかった。よし、その案にのってやろうじゃないか。

途中まで獄寺に車で送ってもらい街についたら久しぶりに2人で並んで歩いた。この際だからとことん楽しんどこうと思いツナを置いて行こうとしたら手を繋がれてそれは不可能になった。手なんか繋いじゃってさ私達きっと周りからしたら仲の良いカップルか夫婦ね。中身はぐちゃぐちゃなのにね。なんて自嘲気味に笑ってツナを見たら嬉しそうに笑みを溢してるんだもんなんか私凄く嫌な女見たいじゃん。何でそんな楽しそうなの?ただ手を繋いで歩いてるだけじゃない。これくらいで喜んでくれるならどんな場所でだってこの手を離さないでいてあげるのに。

「俺こんなに名前と一緒に居るのにこの手の握り方ずっとわからないでいたんだ」

噴水前に来たらツナは私と向かい合うように立ち止ってそう言ってきた。そんなの知ってるよ。だからツナはずっとダメツナなんでしょ。

「名前は俺のやりたいようにやらせてくれるのに俺は名前を縛りつけてばっかりだし」

なんだなんだやけに素直だな。とうとう別れようっていうのかな?おお?真っ直ぐ私を見るツナの眼を見たのは何年ぶりかな?やっと私をちゃんと見たよ。そんな弱々しい顔されても私には「そんなことない」なんて言える優しさ残ってなかった。

「ボスであろうとすればする程に名前と距離ができてく」

だからもう無理だ別れよう?駄目だ。私の思考はどうも別れるしか出てこない。ツナはうじうじだから両親を捨てた私に遠慮して遠まわしに言ってるのかもしれない。確かに約束守れなかったねとかお前の決意は弱いなってなるけどそんな恨んだりしないよ。昔と同じようにツナが嬉しいなら私もそれでいいしツナが幸せなら私はそれでいいんだよ。

「だから「いいよツナ」え?」

「そろそろかなって思ってたんだ」

「え、ああ。うん」

「ツナの奥さんになれてよかったよ」

「?」

「バイバイ」

おお、ツナが凄い驚いてるけど気にせず背を向け立ち去ろうとしたら腕を掴まれ前を向き尚れた。ちかもがっちり両腕掴まれてるし。なにさ!未練たらしいのはほんと女々しい男になるからやめなさい。

「俺がお前を守るって言っただろ!」

何年ぶりだろう守るなんてツナに面と向かって言われたの。もっと時が経っていたら忘れてたかもしれないそう言ってくれたツナに私は「守られなきゃならないくらい弱くないよ。だって私は」、ツナのお嫁さんなんだからと今度は最後まで言えなかった。


((嘘だよ。ねえ、守ってよ))


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