浮気現場を目撃してから私の生活は忙しくなってしまった。暇よりいいのかな?と考えてみたが暇な方がまだいいと思った。
ツナは仕事がない日も出かけるようになった。なんでわかるかって?私は一応奥さんだから旦那の休暇くらい把握してんのさ。この獄寺を通して渡されるツナの仕事がオフな日表がまた役に立つときがくるとは思わなかった。でもさ、こんな紙くらい人を使わないで自分でわたしにこいってーの。昔はよくツナが休みの前日に「明日出掛けようか」って言ってくれたっけなあ。私もこの表を見て同じ日に休暇をとったりもしたんだっけ。今では普通に違う日を休みにしたりいきなりその日に「出掛けよう」とか私を暇だと思ってるツナにムカついて断ったりする。暇なんだけどさ。思い出したらムカってしてきた忘れよう。
そうそう仕事がない日に出掛けるツナは大体あの女に会いにいってるのだ。まず顔が妙に無表情だけど身なりを気にして落ち着かない様子。取り合えずそんなツナの異変に気づかれないよう私が朝お見送りをするようにした。ツナは最初「何か企んでる?」って疑ってきたがだんだんと警戒もとれてニコニコしながら私に見送られてる。何が「いってらっしゃい」だ。そして何が笑顔で「いってきます」だバカヤロー。浮気くらいバレないようにしようよ。リボーン君に昔みたいだなって懐かしまれたが昔の方がよっぽどよかったよ。あんたの教え子とんでもない事してるからね!獄寺と山本には奥さんみたいだとか名前じゃねぇみたいと褒められたのかよくわからない事いわれたし。
帰宅した旦那さんのお出迎えも必須だ。だってあいつダメダメだからぼけ〜っと夢見心地な顔して帰ってくんだもん。そんな顔を部下に見せられるかっ!あと匂い。どうみてもツナのじゃない女物の香水の匂いをつけてそのまま帰宅とかこいつバレたいのか?実話、私に浮気してるでしょ!って責められたいんじゃないか?ぼけ〜っとしたツナに「おかえり。どうしたの?シャキッとしなさい!」って活を入れて上着を預かり素早く袖に隠していた携帯型の香水を上着とツナのズボンにかける。その後にしっぽをふって階段を降りてくる忠犬獄寺はいつも通りのツナにあうのだ。完全犯罪みたいだ。私できちゃうかもーとか笑えるか!呑気に「今日なにしてたの?」と笑って喋りかけてくるツナを非常に殴りたくなった。あんたの浮気がバレないかソワソワしてたよ。ほんとこいつあの女に刺されればいいと思う。うきうきしながら私の手をつかんで自分の寝室に向かおうとするツナの手を振り払い「明日忙しいの」と断った。あたりまえだろどんだけ発情してるのあんた。そして他の女に愛を一杯もらった上に私から愛をもらおうだなんて図々しすぎるぞ。別にツナが好きだから捨てられたくなくて隠してあげてるんじゃなくて自分の旦那の尻拭いをしてあげてんのよ奥さんとして。こうなると思わなくて結婚しちゃったからさ。


((あの頃に戻りたいなー))



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