俺には愛して愛してやまない奥さんがいる。名前とは幼馴染みで一番俺の事を理解してくれていた。中学の時とかもろ俺好みの京子ちゃんとの恋を応援してくれたりしてたっけなあ。今更だけどあの頃から俺の事が好きならちょっとは嫉妬しようよ。
若かった俺はその時タイプの女=恋だと思ってたけど色んな戦いとか経験をするうちに気づいていったんだ。誰よりもダメな俺を受け入れてくれてどんな時も傍にいて俺を支えてくれる名前がずっと好きなんだって。結婚できて幸せ。やっばり名前の親に反対された時は辛かったけどその時も名前は俺と一緒に居てくれた。そして親子の縁まで切って俺についてくれた名前を絶対に幸せにして守り抜くって改めて決意したんだ。

歳がとるにつれて俺は変わっていった。その変化は自分でもわかっている。嫌われるって覚悟してた。俺は仕事と家庭を両立できるような器用な男じゃないからボスとして一人前に慣れても最高な旦那さんとしてはなれなかったんだよ。
同じ屋敷に住んでるのにまったく会わなくなって名前は自分の部屋で寝るようにもなったご飯の時間も会わなくなったのにたまたま名前が男と話してたりするとこを見たら嫉妬して無理矢理抱いて、仕事がうまくいかなきゃ名前に慰めてもらってでほんと最低な野郎だよ俺は。

好きなのに愛してるのに名前の顔を見ようとしない声をまったく聞こうともしないんだ。きっと顔を見たら悲しい顔だ、それとも冷たい目で俺を見るのかな?名前の話に耳を傾ければきっと別れ話をされるに違いないと逃げてばっかだ。

そんなこんなで平然を保っていながら乱れていた内心は甘い誘惑に誘われもっともしちゃいけない事をしてるんだ。

ふわふわした栗色ロン毛のストレートの一般人とキスをしてしまった。出会いは夜の公園。いかがわしいことをしようとして行ったんじゃない。名前と久しぶりに出掛けようと思ったのはいいがなんて声をかけたらいいのか分からなくて1人で考えようと気分転換に行ったんだ。そしたら夜の仕事、つまりはナイトクラブで働いてるホステスか、この子がね。女って怖いね。あ、話を戻すとこの子の彼氏さんがエリート中のエリートですんごい会社に勤めてるんだけど今まで自分がナイトクラブで働いてるって黙っててその彼がたまたま会社の付き合いでその店に来ちゃったらしい。お互いびっくりだよね仕事中なのに彼女店を飛び出して気づいたらあの公園まで来てたんだって。その彼氏から電話とかきてるんだけど別れ話なんじゃないかって出られないんだって相談にのってたらなんだこの子も俺と一緒だって意気投合しちゃった感じなんです

ほんとに愛とかそんなのがあったわけじゃないたぶん俺達はお互いを愛する人に重ねてしまったんだ。


((名前とは今日もあってないしバレてないだろ))


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