あの後ちゃんと映画も見て買い物して食事もした。デートだよデート!ツナがまるで子供の様にはしゃいで楽しそうだったので私も昔みたいに色々さらけ出して見た。はしゃぎ過ぎて服を買いすぎたら流石にツナが血相を変えて止めてきた。お金持ちになるって恐いね。ちょっと限度がわかんなくなっちゃったんだよ。てへっ!まあ、普通の家庭に生まれた私達の買い物はセレブか?て、程に値札を見るからそんな多額な物を買いまくったわけじゃないんだけどね。ただね、持ち運びが大変であってさ。ヘルプで獄寺を呼びました。
こんなに買っていつ着るんだよと獄寺にぐちぐち文句を言われたから「これからツナと夜に毎日でかけんの」と言い返して見た。冗談のつもりだったのにツナがすまなそうに「毎日はちょっと…俺の体がもたないかな?」って信じてきた。いや、私そんな鬼嫁じゃないよ!仕事が大変でただでさえ残業とか残業で追い詰められてるツナを振り回したりしないから。だから獄寺も「お前見たいに十代目は暇じゃねーんだよ」とか言うんじゃないよ。私だってそんな暇じゃねーよ!なんだよこいつら冗談通じないよまったく。
ちゃんと嘘だよと言ったらツナは少し残念そうな顔をしていた。だから「休みの日にね」とつけたしといた。獄寺が乗って来た車に買った荷物をつめこんで先に屋敷へ届けてもらった。あれ?これって獄寺さりげなくってか大胆にパシってるよね。あいつも喜んでたしいいのかな。うん。そして普通のレストランで夕食をして街をまたブラブラと何処へ行くでもなく手を繋いで歩きだした。ただ、今はずっとツナと一緒に居たくて仕事とかマフィアとかそんなの関係無しでツナの傍にいたいの。
空は暗くてでも星が綺麗に光っていた。

「あのねツナ」

「ん、どうしたの?」

「夜の街は街灯がともっていてロマンチックで知りたくない事実を暗闇が隠してくれるから、だから私は昼の街より夜の街が好き…なんて言うと思ってんのかコノヤロー」

ツナの背中を思いっきり叩いたらバシッと良い音がなった。間抜け面で私を見るツナに「シャキッとしなさい!」と溜息をつく。先の街頭で立ってるツナの浮気相手さんがこっちを見ていて、そしてツナもその子を見ていて…要するに見つめあっていたのだ。お前ほんとに私を舐めてんだろ。そしてツナも隠すんじゃなくて困った顔して血相変えているのが笑える。

「違うんだって、たまたま目があって」

「へーっ。たまたま3分くらいも見つめあってんだ」

「そ、それはその(ひーっ!殺されるっ!)」

「可愛い子だね。知りあいなの?(知り合いだよねえ!)」

あえて知らないふりをしてあげる私ほんと役者になれるかもしれない。ツナがこのままあの子さ、可愛くてどうしたんだろ?って思ったらずっと見ちゃったんだとか言えばあの子は街灯の下で誰かを待つツナとなんの関係もない女になる。なのになかなか否定せずに「えっと、その」とあたふたするツナとそれを宥める私を見て慌てて近づいてきた栗色ロン毛の子。お前も来るんかい!通りすがりの可愛い子を演じるんじゃなくて私に堂々と浮気相手なんですって言いに来る気?いい度胸じゃないか。可愛いから許しちゃうよ。

「ち、ちがうんです綱吉さんの奥さん」

声までも可愛いってそんなの反則だよ。ツナの隣に並んでそんな「ちがう」とか言われても何が違うんだかまったくわからない。言ってしまいなさいよ。白昼堂々と噴水前でチューしちゃう仲なんですってね。私って凄い性格悪いかもしれない。

「そうなのツナ?」

「そ、そうだって言ってるじゃん」

そうじゃないだろう!まだ嘘つくんかい!女の人は「私はパオラって言います。綱吉さんの友達なんです」と名前まで名乗ってくれちゃったよこの子。こいつ等おっちょこちょい同士なのか?


((ごめん。笑えるんだけど。))


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