朝アルフォンスが出勤すると、受付の女性がネクタイに気付いたのか、少しがっかりしたような顔をする。

アルフォンスは入社したばかりだが、その顔立ちは瞬く間に評判になっていた。自身は気付いていないが仕事の量は実は個人にとって最適と言えるものではない。それは所詮、女をとられた先輩達からの洗礼だったが、入社したばかりで仕事の内容など知らないアルフォンスはそんなことにも気付いていなかったし、女性からの目にもそれほど興味を示していなかった。

だからこそいつも青や暗い色のネクタイを選んでいた。そんなアルフォンスが、上質な赤のネクタイをしてきたのだ。受付から広がった噂は瞬く間に広がった。

今日はデートの日ではないか。と。

そしてそれを阻止しようとする哀れな先輩達は仕事内容のあら捜しをするわけだ。

そうして今日も残業をたんまり残されたわけだが。素晴らしきかな。ノートパソコン!

基本的はデータ処理だ。会社でやらなくても出来ることだ。今日もあの喫茶店によることしか考えてないアルフォンスは、上機嫌で会社を出て。

アルフォンスファンクラブの女性達と哀れな先輩は影で涙を流したのだった。








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