そんな昼下がり

心地良い体温に抱かれて眠る休日の早朝。
昨日は恋人である飛雄と滅多にできないお泊りデートで彼の家に泊まっていた。
昨夜は遅くまでテレビでバレーの試合を見て2人で盛り上がって気づいたら寝てしまっていたらしい。


『ん、…』


少し開いた窓からそよそよと優しい風が流れてカーテンを揺らす。
隙間から溢れる朝日が寝起きの目には眩しい。

初夏とはいえ最近は朝から気温が高くて、掛け布団は床に落とされていた。
私か飛雄が蹴り落としたんだろう。

私の背中にしがみついて足を絡めて眠る飛雄が愛おしい。
寝顔が見たくて、飛雄に背を向けている体勢から正面に向き直った。


「んん、…咲」


あ、起きちゃった?

…いや、起きてない。
目を開けないまま私の名前を呼んで、向き直った私を収まりのいいように抱きしめ直した。
可愛い、好き。

そのまま飛雄の胸に顔を埋めてぎゅっとすると、また心地良い眠りに吸い込まれていった。






(影山side)






「…っ、ん?」


部屋に差し込んだ強い日差しで目が醒める。
何か寝心地いいと思ったら最高の抱き枕が俺の腕の中に収まっていた。
背中に回された細い腕はきゅっと俺のTシャツを握っている。


「咲、」


少しハネた髪の毛を撫でてみると、気持ちよさそうに身を捩らせた。
んだこれ、可愛い。


『とびお…』

「ん」


起きたかと思ったら寝ぼけてたようで俺の首元に顔を埋めてきた。
栗色の柔らかい髪の毛が擽ったい。

…つか、よく見ると昨日の寝る前の格好のままで、


「ノーブラにキャミ…」


広く開かれた襟からは咲の谷間が見えている。
足にはスベスベな肌が密着してるし、やべえムラつく。
ただでさえ朝は無条件に反応すんのにこの光景はキツイ。

寝込み襲うのもな、と思ってせめて咲の太ももを足で挟んでモノを押し付けてみる。

どこもかしこも柔らかくて気持ちいい。


『んぅ、とびお、なに…』

「何も」


と言いつつグリグリと押し付け続けると、だんだん醒めてきたのか咲は顔を真っ赤にして


『と、飛雄!なんか当たってる!』

「当ててんだけど」


俺の腕の中で慌てふためく咲をちょっといじめて見たくて、尻に手を伸ばす。


『ひぁっ!何っ、こら!』


胸をバシバシ叩かれるけど全然痛くない。
御構い無しに尻の表面を触れるか触れないかのギリギリで撫でる。


『んぁっ!やだ、っくすぐった、ぁ』


ビクビクッと体を震わせて俺にしがみつく咲。
寝起きなのにこんなエロいとか何なんだよ。


「…っあー…悪い、抱きたい」

『もっ、…無駄にかっこいいの、やめろっ』


横向きの体勢から押し倒して咲に覆い被さると俺の首に腕を回して抱き締められた。



そんな昼下がり







(ねえっ、まだするの…っ!)
(あと1回だけ)
(さっきも言った!)

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