三角関係的友情的親愛_18

「何にしようかなー」

運よく九時の次、正午の回のチケットが取れたので、近くにあるカフェに入ることにした。俺としてはファストフードで構わなかったのだが、奈津はこのどうにもお洒落で落ち着かない店に行きたかったらしい。
「腹減った、一番コスパいいやつ」
「じゃあ悠くんはこのパンもついてくるセットが良いんじゃない?」
メニューを指す。美味しそうな写真にますます胃袋が動く。早く食いものをよこせと腹の虫が暴れまわっているようだ。
「じゃ、それにする。奈津は?」
「僕も決めた」
「了解。すいませーん、注文お願いします」

紅茶を啜っていると、正面から視線を感じる。顔を上げると、奈津がこちらを見ていた。
「……何?」
「んー、サマになってるなあって」
かっこいいと言いたいらしい。
「モデルみたい?」
「モデルみたい」
調子に乗った俺はさらに続ける。
「俳優?」
「俳優」
「国民的アイドル?」
「国民的アイドル」
「モテそう?」
「好きだよ」

……この流れで、その返しは反則だと思う。


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