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03

朝、公園の遊具の中で目が覚めた。どうやら夢ではなかったようだ。どちらかというと夢小説か。バカじゃねえの。しかし、昨日の夜寝る場所を探している途中で天人を見てしまった。遊具の中から這い出て自動販売機の住所を確認する。そこには、鎮座するかぶき町の文字。
どうやら、ここは本当に銀魂の世界の中らしい。受験勉強からも、奨学金の申し込みからも、家族からも、逃げることが出来てしまった。向こうの私はどうなっているのだろう。夢小説の王道でいうと、死んだか、意識不明か、行方不明か。帰りたいのか、帰りたくないのかはよくわからない。ただ、よくあるふざけた神様みたいなのに会えないことに残念な気持ちはあった。トリップ特典とか、そういうものも何も見つからない。私は驚くくらい私のままだった。


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