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「よう」
「おじゃまします」
銀さんと二人スナックお登勢に足を踏み入れてしまった。すごい。ロケのセットみたいだ。アニメで見たまんまである。
「おかずくれ」
「ください」
カウンターの中にいたお登勢さんにおかずを乞う。当たり前だけどたまもキャサリンもいない。
「アンタ料理できるんだからたまには自分で…って、誰だいそれ」
「八木ミハルです」
「八木ミハルだそうです」
おお。銀さんに名前を呼ばれてしまった。乙女ゲームかなってちょっと思っちゃった。
もし乙女ゲームなら、他人の自分への好感度が左上に見えたらいい。そしたら、すごく楽だ。
「ふうん…警察に捕まんないようにしなよ」
意気揚々と、敬礼をしながら答える。
「心得ております」
「いやアンタじゃなくて」
「風俗行くから、普通に」
「あっそ…」
「だから金くれもしくは家賃まけてクダサイ」
「働けクソニート」
「ウィッス」
銀さん、働いてないのかよ。万事屋だろ。


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