帝国兵達が全て撤退したことを確認し、みんなの元に合流する。


多少の手傷を負ってはいたが、全員無事だった。
レックスとアティが、笑顔でアルディラとヤッファと何かを話している。



「何とか終わったわね、ユキ」
「そうだな、スカーレル」
「ねえユキ、帝国兵達ってあれで全部かな?」
「さあな……。少なくとも、あの男は隊長じゃねーな。隊長なら必ず持ってるはずの帝国勲章が、奴には無かった」
「なら、他にも隊長と帝国兵がいる可能性は、ゼロではないですね。あの男は、偵察に出された部隊の隊長役……といったところでしょうか?」
「ヤードの言う通りだな。とにかく、用心するに越したことはねーだろ」
「まっ、流れ着いてたのが奴らだけだったら一番なんだがな?」



笑いながら軽く言うカイルの様子に、幾分か空気も和む。



「彼らから、貴方のことは聞いたわ」
「ユキ、あんたの言ったこと、俺達は信じるぜ?」
「アルディラ、ヤッファ……」
「これからは同じ島の住人として、よろしくね?ユキ」
「まっ、面倒くせぇことは勘弁してくれよな?」



微笑んで手を差し出すアルディラと、頭をガシガシ掻きながらだるそうに手を差し出すヤッファ。


対照的な様子の二人に苦笑しながらも、しっかりと握手を交わし、俺もニッと笑う。




「こっちこそよろしくな、二人共」




第7話-終-
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