「カイル達には、今ヤードが知らせに行ってる。俺達は先に現場に向かうぞ!」
「わかりました!」
そんなやりとりに、不安そうな顔をする子供達。
俺は屈んで子供たちと同じ目線になり、ニッコリと微笑む。
「そんな心配そうな顔すんなよ。俺達なら大丈夫だから、な?」
「お兄様……」
「兄ちゃん、気をつけろよ」
「無理しないでくださいね、お兄ちゃん」
「兄さん、怪我しないでくださいよ」
「……ん!?今、ユキのことを兄って!?」
「な、な、な、何でそうなったんですか!?」
俺を兄と呼ぶ子供達に、驚きを隠せない様子の二人。
やっべ、このこと説明しとくの忘れてた。
「あー……いやまあ、その辺の話は追い追い……。んなことより、さっさと行くぞ!」
「うーん……後できっと教えてくれよユキ!」
しっくりこないような表情の二人だが、今は謎の音を確かめに行くのが先だ。
俺達は船を飛び出し、林へ向かった。
第6話-終-[*prev] [next#]
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