先日祖父が心臓を悪くして緊急手術。10日たってようやくお見舞い行けましたが、元気そうでほっとしました。
昔私が保育園に行ってたころ、母が遅くまで残業する日は、じいちゃんが迎えに来てくれました。あのとき私にとって軽トラックのタイヤは大きくて、助手席はうんと高くて、ジャンプしても座れなかった。じいちゃんに抱き上げられて広々と見下ろす視界がとても好きでした。稲藁と土とタバコのにおいがしていて、今でも時々夢に見ます。
私の一番古い記憶は、たぶん二歳くらいだったんだと思います。ばあちゃんが一緒に歩いていたから。
それからお葬式。
嫌いだった保育園が休みで、じいちゃんちに人がいっぱいいて、なんだか楽しいことをやると思ってたんだろうな。
近所のばあちゃん達が輪になって大きな数珠を手繰っていて、御詠歌を口ずさんでいて、私はおもちゃのネックレスを持ってきて混ざろうとしてたのに、皆泣いているからびっくりしたのを覚えてる。プラスチックの宝石を細ゴムで繋いだ、きらきらのネックレス。
ママレモンとストローでしゃぼん玉を作ってたのも、田んぼで足が抜けなくなって泣いたのも、夏休みに泊まりに行って母の料理本見ながらごはん作ったのも、両親のあれこれを抱えきれなって泣きながら話に行ったのも、ぜんぶじいちゃんちでした。
家にいくたんびに聞くじいちゃんの「はいどうも。よぐ来たなぃ」って声をできるだけ長く聞いていたい。