恋心ってナニ?
「ってかさ!昨日の人、超カッコ良くなかった!?」
登校したあたしに、瑠乃は駆け寄って来た。
「え〜、そうだったけ?あんまり覚えてないや。」
黄昏時。ホントに顔はよく見えなかった。
「ね〜ね〜。いくつなのかな?名前とか知らないの?」
「知らないよ。」
「また会えるかな!?会いたいな、超会いたい!!」
「近所だしね。」
彼氏どころか初恋らしい初恋も、まだなあたし。
浮かれてる瑠乃の気持ちなんて、全然分からなかった。
それからと言うもの瑠乃は買い物の最中や帰り道、終始キョロキョロしてはあの人を探していた。
しかしあれ以来会う事はなく、あたし達は本格的な受験シーズンを迎えた。
-6- [←] | [→]
目次 表紙
W.A×