制御… 



「雪、起きてよ。雪!」

「…ん〜。あと5分〜。」



昨夜は思っきり、瑠乃と夜更かしした。

今朝は特別にお父さんが朝食の支度をしてから出勤し、海が下ふたりの面倒を見る事になっている。



「おじさん、仕事行ったみたいだよ?」

「ん…。」

あたしは聞き流し、寝返りをうつ。

「会いに行こうよ、甲賀さんに!」

その一言で布団の中ではっきりと目が覚めてしまった。


「え?な、何で?」

布団からは出ずに瑠乃に聞く。

「だっておじさん言ってたじゃん、毎朝いるって。」

そうじゃなくて、会いに行く理由だよ。






あたしも、会いたい。

けど、会いたくない。



もう気付いてしまったから、あたしは戻れない。



それに

恋人、いるんでしょ?



ふたりっきりで、部屋で睦み合う関係の人が。






分かっているのに止められないよ。

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