両極端な日 



あたしは羽根が生えたんじゃないかってぐらい、軽い足取りである場所に向かっていた。



信じられない事に、合格したのだ。



向かっている先は、もちろん『段ボールの人』の部屋。






誰よりも彼に、この事を伝えたい!






タンタンタンっとリズミカルに階段を登り、彼の部屋を目指す。

何も考えずにいきなり来ちゃったけど、大丈夫かな!?

今になって一抹の不安を感じる。



いなきゃいないで夜のコンビニででいいし、迷惑そうにされても3秒あれば伝えられるし!

自己都合で解釈し、あたしの右手の人差し指はインターフォンを鳴らした。



ポーン…。



出ない。留守かな。

それとも夜出歩いてる人だから、まだ寝てるとか?



ポーン…。



もう1度鳴らすが、やはり出ない。

諦めて帰ろうとした時、人の声が聞こえた。



話し声。



最初はそう思ったが、すぐ違うモノだと気付く。








あたしは耳を塞ぎ、彼の部屋の前から走り去った。

-20-

[] | []

目次 表紙
W.A
×
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -