あたしの周りの人
「なんか調子良さそうだね。」
あたしは真向かいにいる一臣くんに、そう言われた。
「かな?どうせダメ元なんだから気楽に行こうかな〜って。」
怒られはしないもの、失笑された。
「あ!いたいた、雪!!」
瑠乃が駆け込んで来た。
「おっと、図書室デートですか?」
瑠乃はまたドアの向こうに隠れ、冷やかす。
「違ぇーし!!」
一臣くんはちょっとムキになって否定してる。
「アハハ!稲葉君と雪は幼なじみだもんね。」
瑠乃は笑いながら、あたしの隣に座る。
教室のとはまた違う感じの木のイスに「冷たっ。」と、彼女は小さく悲鳴を上げた。
「瑠乃、三者面談終わったの?おばさんは?」
「先に帰ったよ。あたしやっぱ私立1本。公立は出席日数足りないって。」
瑠乃はイスに直に太ももが触れるぐらい、スカートも短くしている。
以前付き合っていた高校生の彼氏と学校サボってデートしてたりして、どっちかって言ったら派手な感じ。
別に見た目なんか関係なく、小学校からのあたしの1番の友達だけどね。
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W.A×