再びのプロローグ
データを読み込んでいます。
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データの読み込みを完了しました。
ENDを一個回収したので、キャラクターポイント隠しで最大☆4個から最終の☆10個までに解放されました。ENDまでたどり着いたので、攻略したENDを携帯で確認できるようになりました。
ENDを一個回収したので、選択肢が一部変更されます。
攻略キャラクターの好感度をメール通達のみだったのが、常時携帯から確認できるようになりました。
『記憶』と『データ』をもって『やり直し』をします。
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ゲームを始めますか?
⇒Yes No
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愛してたのか、あれは愛だったのか俺には分からない。
でも確かに喪われた人を前にしてオレは堪らない感情に支配されたんだ。
『黒琥』と彼はオレを呼ぶ、その大きな手で俺の髪を掻き混ぜる様に撫でる、そして今まで見たこともなかった柔らかい笑みをオレに向けてくれる・・・それが堪らないほどに幸福だったのだ。
突然、日常は壊され、周りの男たちが欲に血走った目でオレを見てくる中で、最後の一線を守ってくれたのはただ一人だけだった。
その腕に囲われて守られているのは心地良くて…切なくなる、泣きたくなるぐらい。
愛してたのか、あれは愛だったのは俺には分からない。
けれど恋をしていた。
いまははやくアンタに逢いにいきたい。
*****
目が覚める様に瞳を開けると、其処は都心のビルが立ち並ぶなかでポツリと忘れ去られたようにある倉庫だった。そこで俺は倉庫の奥に位置する幹部だけの部屋でソファーにゆったりと座っている。
始まりの場所だ。
ここで俺はゲームの主人公に指定され…今もクソゲーをやらされてる。
始まりと同じように蝙蝠は、ぽんっという音と共に現れた、もう驚きはしない。
蝙蝠は羽をパタパタとばたかせながら言った。
「はぁい!やっほうぅぅぅ!ゲーム2クール目おめでとうぅ!!」
その嬉しそうな表情に殺意が湧く、突然降って湧いて無遠慮に俺の目の前を飛び回る。
厭わしくて全てコイツのせいなのだと思えば、蝙蝠の顔をグシャッと握りつぶして地面にドゴォッと叩きつけたのも仕方のないことだ。
「ぐはあっ」
「てめぇを殺したら何もかも終わるんなら、そうするんだがな。」
下げずんだ目で足で踏みながら言うと、蝙蝠はふがふが暴れた。
「む、無理ですよ・・・ラブラブのエンド見るまで絶対に諦めないっ!」
それって…ただの決意表明だろとは思ったが言うのは止めたところで、俺のいる部屋の扉が音を立てて開いた。
「どうした」
そういえば、ここで冬樹がやってくるのだ。
冬樹は…まったく変わらない、これが2回目だと気付いていない。
ごく普通に、白銀の髪をかき上げてこちらへやってくるだけ。
「何でもねぇ」
視線を蝙蝠からそらして、俺は黒のソファーに体を預けて身構える。
そうここら辺で最初の「選択肢」が現れた。
…最初の時とは違って、選択肢が「変化」している。けれどそれは俺には都合がいいのだ。
もう「選択肢」で狼狽えたりなんてしない…「選択肢」はただの手段だ。
きっとこれから先も理不尽なことは沢山あるだろうけど…俺は耐えてみせる。
ピコンッ、聞き慣れた電子音が俺の脳内で響き、そして・・・
ゲームは始まった。
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