麦わら海賊団ver
麦わら海賊団VER


海賊王となった未来の先に・・・

また冒険の幕が上がる・・・


「おーい、ルフィ!!メシ出来たぞ!!」

サンジの声と共にサニー号の頭の上の特等席で陽にぽかぽかと照らされて寝ていた彼はパチッと瞳を開いた。

「ッ!!!」

ガバッと、一気に起き上がって船首から甲板を振り返る、とそこに見慣れた仲間達はいた。



・・・・・数年前の姿で。


ゾロも片目が潰れる事無く、悠然とこちらを向いて笑っている。

サンジも珍しくゾロと喧嘩する事無く、クルクルと忙しそうに大皿に料理を運んでいた。

女性陣は甲板に用意された食卓で食前の紅茶を飲んでる・・・彼女達の髪はまだ短い。

チョッパーはウソップの肩に担がれて暖かく笑って。
ブルックとフランキーは食事の前にとそれぞれバイオリンとギターを軽快に掻き鳴らし歌っている。

だが・・・違ったのは、彼等の眼が幾戦もの戦いをくぐり抜けた者だけが持つ余裕と輝きと気高さを放っていたことだ。

ルフィの漆黒の瞳が見開かれて、

「お前ら・・・」

そう声をかけると、
ゾロが獰猛な笑みを浮かべる。

「呆けるなよ・・・海賊王。
お前は、この世の全てを手に入れた男だ。」


その言葉にバッとルフィは瞳を見開いてゾロを見る、次いでサンジ、ナミ、ウソップと続く。
皆が皆、ルフィを見ていた。

その仲間達の燃えるような熱い瞳にルフィは、笑った。

全てを手に入れ、そしてルフィは願ったのだ、過去からの冒険を。

全ての記憶を抱えて・・・救うものを全て救う為に。

そして燦燦と太陽に照らされて、サニー号の船首にスクッと立ち上がったルフィは叫んだ。



「海賊王に俺はなった!!!」




彼等を照らす太陽は明るい。
波がザザンッと優しくサニー号を揺らした。


<後書>
アンケで複数要望がありました『麦わら海賊団VER』の逆行でした。
海賊団全員が逆行していますので、彼等には漲る自信、信頼、希望、気高さ、全てを持ってます(笑
そして彼等は冒険し続けるだろうと想います。
未来を知っていても、思い出で語り合うなんて野暮な事はせず、全部抱えて、それぞれが一生懸命の「今」を生きて冒険し続ける人達だと思ってます。
未来の経験を活かして、大分、戦闘能力が高くなり、不意を突かれることは無くなる事でしょう・・・いや、ヤッパリありますね(笑)
女好きの人とか、方向音痴の特性とか色々ありますからね!

でも本当にカッコイイ奴等だ!!愛してるぜ!!





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