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セクサロイドは慣らさなくても潤滑油が出るから楽だなと、津軽の後ろを愛撫しながら思った。

「あっマスター」
「津軽、俺のことは臨也って呼びなさい」
「いざ、や?」
「そう」
「臨也っ」
縋りつくように名を呼ばれて胸が切ないほどに痛かった。
シズちゃんじゃないのに、思わず重ねてしまう。
俺も大概馬鹿だな。
マスターで良いじゃないか。

『臨也』

シズちゃんを思い出して、脳髄が快楽に溶け出してしまった。
俺は津軽に口付け、ソファーで絡み合う。
舌で口内をなぶって、舌を絡めていると津軽もオズオズと絡めてきた。
クチュッと水音が響く。
「いざっ」
「っつ」
可愛い、可愛い、可愛い、感情のコントロールが上手くいかない。
愛撫を施していた津軽の後ろも濡れている、もう良いだろう。
俺はズボンをくつろげそそり立ったペニスを取り出して、ソファーで津軽を押し倒した。
熱を後孔へ当てて、グチュッと水音を立てて津軽の中へ身をうずめた。
「あああっんっあっいざっやあぁ」
仰け反って俺を受け入れる津軽、『シズちゃん』が可愛くて堪んない。
「っぅきつっ」
初めてだから俺をぎゅうぎゅうに締め付けて、はくはくと息を求める姿が可愛い。
ちゅうっと鼻先に口付けると微かに笑った。
「あっ臨也っ好き、愛してるっ」

こんなことって無い。

熱いよ、体が心が全部熱くて堪んなくて、俺は、次の瞬間には激しく津軽を突き上げていた。

「ああああぁぁっあっいやああぁっあぁっ」

肉の絡み合う音がグチュグチュヌチュと部屋に響いている。頭ん中がスパークする。
何をしているんだろう俺は、シズちゃんっ!
津軽を抱いて、そして思い知る・・・俺はシズちゃんが大好きだったんだと。

本当に欲しいものは手に入らない。




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