始まりは簡単なことだ、シズちゃんにそっくりなセクサロイドを新羅に押し付けられた。
型番はM-TUGARUらしい。だからインプット名は津軽にした。
和服を着てる以外、姿形、声がシズちゃん、そっくり。
しかも最新技術で・・・心も作れるようになった。
ただそれがネックなのは、新羅曰く理想的な愛し方をしてくれるということらしい。

心をインプットすればそれは半永久的に続くんだそうだ。
TUGARUが壊れるまで、たった一人のマスターを愛し続ける。
愛して、愛して、切ないぐらい求めて、愛するプログラム。
そして俺は、そのプログラムを実行することにした。
何か理由があった訳じゃない。
面白そうだったから、それだけだ。

「津軽、おいで」

そう言うと津軽は無防備にこちらへ来る。そしてソファーに座るよう指示するとアッサリと座った。
俺は「心プログラム」稼動の手順書を片手に津軽に命じた、
「津軽、服を全部脱ぎなさい」
「えっ?」
途端に真っ赤になる津軽は本当の人間みたいだ、しかもシズちゃんの顔と声だし。
数秒だけ躊躇って、津軽はするすると服を脱ぎ出した。
恥ずかしいのか一枚脱ぐごとに俯いたりするのが、ちょっとクル。
シズちゃんが和服着て目の前で誘っているみたいだ。

そして津軽は帯をシュルッと解いて、着物を脱ぎ、下着も脱いで裸でソファーに横たわった。

「津軽、俺のものになりたいって言いな、『心』も体も全部、俺のものになりたいって言ってごらん」

それがキーワード。
津軽はマスター登録された俺に逆らえない。
津軽がシズちゃんの声で姿で、俺の方へ手を伸ばしてきた。

「欲しいよ、マスター。俺の『心』も体もマスターのものにして」
「よく言えたね、いいよ、津軽を俺のものにしてあげる」

そして俺は津軽へ口付けた。
これでプログラムは起動された津軽の世界は俺を中心に回る。
津軽は俺だけを愛する。
舌を絡ませながらキスすると津軽も絡ませてくる、セクサロイドだから基本知識はあるものの最初のSEXの経験値は真っさらだから変にキスが上手くなくて、それが良い。
俺の色に染める。最初から最後までだ。

けれど、この時の俺は後で自分が苦しむことになるとは思わなかった。




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