01

「シカマル、お願いがあるの…」


朝飯を食べ終え茶を啜っている俺に神妙な顔のなまえがそう言った。


「頼み?」

「ナルトさんに…会いに行きたいんだけど」

「…俺が任務貰いに行くついででいいか?」

「うん!ありがとう」


実は、先日の任務帰りのシカマルを見てからずっとなまえは考えていた。
役に立ちたいと……しかし、何も知らないこの世界でその思いは自分一人じゃ解決出来そうに無く、ナルトに会いに行く事を決めた。


「よし、いいか?」

「ねぇ、歩けるよ?///」

「少し急いでんだ、いいだろ?」

「私、お、もいよ///」

「軽いぜ?ちゃんと食ってんのか?」

「///」


シカマルはなまえが触れても大丈夫だと分かってからよくなまえに触れてくる。
今も、火影邸までの道のりをなまえを横抱き…つまり、お姫様だっこ。


「シ、カマル///」

「あ?」

「お、落とさないでね!」

「!、落とさねーよ」


その言葉は肯定の意味。
最近の俺は少しおかしい。…女を抱っこなんざめんどくせーだけなのによ。苦笑しながらもなまえを約束通り落とさねーように確りと抱き抱える。
火影邸までは長いようであっという間だった。



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