04
「ある一族、ですか?」
「そうじゃ、お前さん達みたいな若い者は知らんじゃろな。…昔、四代目火影様が生きていらした頃じゃ、“うちは”日向”に並ぶ一族がいたんじゃ…滅んでしまったがな」
「“うちは”と“日向”って?」
「この里の血継限界を受け継ぐ一族のことよ、……でも、それほどの一族ならなんで……」
「わしら一般人は、その一族が滅んだ事しか知らんのじゃ…じゃが、一族が滅ぶ数ヶ月前その一族の長の娘が5歳の生誕祭を開いておったわ…」
「……おじさん、その一族の名前は?」
「“ソラ”一族じゃ」
グラ
突然、なまえが膝をついて倒れた。
「ちょっ!なまえ!?」
「…だ、大丈、夫」
「って言って、すっごく顔色悪いわよ…」
何なんだろ、“ソラ”一族なんて知らない。
知らない筈なのに
何故か、懐かしいくて
何故か、辛くて
何故か、愛しい……
「なまえ、帰る?」
「…うん、そうする。ごめんなさい。」
「構わんよ。大丈夫かい?…また、またおいで」
おじさんと別れ、いのと共に店を出た。
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