04
「……う…そ…」



私は驚愕した。
パソコンの画面に、彼ら有名な戦国武将ということがつらづらとかいてあったのだ



…え?徳川家康くらい知っとけって?



仕方がないじゃない!中学時代は社会の成績悪かったし、高校生の時は地理取ってたんだから!



って言い訳してる場合じゃない



「…紫音殿、これは一体どんなからくりでござるか?」


いつの間にか肩に乗っていた幸村が尋ねてきた


よくみれば、三成以外の3人は全員パソコンの周りに集まっている



「………これはパソコンと言って、情報を調べる為のものです。今、あなた達のことを少し調べさせていただいたんですが…」


「何だ?何かあったのか?」



















「あなた方は、
どうやら別の時代の人みたいです」



「………What?」



政宗が意味が解らないという顔でまぬけな声を出した

…当たり前か。


「えーっと…調べたところ、あなた方は今から約400年前の有名な武将さんとのことです。あなた達の名乗った名前が本名なら、過去から来たと考えて間違いないと思います」


「なっ…なんとォ!!それでは某達は未来の日ノ本に来てしまったのでござるか!?」


「それじゃあ帰る方法は…!」


「…まぁ、すぐには見付からないでしょうね」


「It's so crazy……!」



小人達はガックリと膝をつく。
突然未来に来てしまった上に小人化していて、更に帰る手立てがないとくれば、そりゃあ落ち込みもするよね。
散々すぎる。



「こうなってしまっては仕方がないですし、暫くはここで暮らしながら元の時代に戻る方法を探したらどうですか?私も手伝いますよ」


「!本当か紫音!」


「ええ、私でよければ」



そう答えれば、小人達は手を合わせて大喜びした。
ああ可愛い。



「Thank You紫音!I love you!」



チュッ



というリップ音をたて、政宗がにキスをしてきた。

驚いて彼を見れば、いたずらっぽい顔で笑っていて、私も思わずクスリと笑った



「……はっ…はっ…

破廉恥ぃぃぃぃぃぃぃぃ!!



…幸村の突然の叫びに、私の鼓膜が破れそうになったことは言うまでもない。


そして風邪っぴきの三成が幸村を「五月蝿いから黙れ!」と一喝したのも言うまでもない。




サーキーナーラーンデ イークーヒャークーノハナー


「!!ててて敵襲!?敵襲でござるか!?」


「紫音、隠れろ!!」


「あー、大丈夫ですよ。これはケータイといってですね。現代技術の結晶…あ、ルイスからだ」



ケータイの場面には、幼馴染みの名前。着信なので、急いで通話モードにする。



「もしもし、ルイス?どうしたの」


『…ベティがそっち行っちゃった…』


「ベティが?あー、うん分かった。ちゃんと保護しとくよ」


『うん、ホント頼むよ。ボクもそっち向かうから』


ブチッと電話を切ると、小人達は疑問符を頭の上に出現させていた。



「Hey,紫音。
ベティってのはいったいなんなんだ?」


「ベティは幼馴染みの妹ちゃんですよ。いやー、あの子には結構手を焼かされるんですこれ、が…」



私はそこで言葉を区切る。
そして小人たちをみる。
元は人間と言えど、今は小人サイズ。私のスマホサイズ。人形よりちょっと小さいか同じくらい。


…それに、ベティのアレを考えると…



「みなさん、急いであの棚の上に避難してください!」


「ど、どうしたんだ紫音殿!」


「いいから、早く!!家康さんは三成さんを背負ってって!!」


「こ…心得た!!」



小人たちが棚の上に登っていく途中、彼女のやって来る合図が聞こえてきた。



『ア゛アー!!』


「「「ぎゃあぁぁぁぁ!!」」」



その女の子らしからぬ雄叫びを聞き、小人たちは急いで棚の上に隠れる。



『ヴアー!!ギャー!』


ガリガリ


「はいはい、今開けますよー」


「お、おい紫音!!」


「危ないでござるよ!!」


「大丈夫ですよ。あの子、自分より小さいもの以外には向かって来ませんから」



そう言いながら扉を開けると、赤い物体がシャアァァァと音をたてて足下を過ぎた。


超高速はいはいしているベティだ。






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