82
 扉を開けた途端だった。セツの体が無数の氷柱に貫かれたのは。
 両面開きの扉は少ししか開かれていなかった。だが、その少しの隙間を縫って氷の刃は正面にいたセツの体を捉えた。
 一瞬にして血にまみれることとなったセツを見て、ウリハリとクロハエが悲鳴を上げ、クサカが仰け反ったセツの体を支えようと手を伸ばす。が、その手が背に触れるよりも速くセツは負傷した箇所を結界で覆い、血濡れとなっている扉をこじ開けて中に入り込んだ。
「待て!!」
 ココーの制止を無視するようにして扉は重苦しい音を立てて閉ざされる。視界の半分を真珠色の結晶に覆われた状態で、攻撃が続く前方に結界を。後方の扉に結晶化した結界を張る。
「おやおや、君一人かい?」
 扉を叩く音が吸収されるまでに結晶を厚く張った頃、部屋の奥の方から嫌みったらしい声がした。気がつけば、あれほど連続して続いていた攻撃は止み、周囲は先ほどとは打って変わって静寂に満たされていた。
 あらかたの傷の修復を終え、患部の結界を解除する。ちらりと傷があった場所に目をやると、服が破れていることとうっすらと患部が赤みを帯びている以外に異変は見られない。そこでセツはようやく周囲に目を向けた。
 真珠色の結界の先は広間が広がっている。その最奥に不必要に飾られた玉座が一つあり、そこでハクマとミズシであろう白いローブを纏った二人を両端に置いたヴィヴォが座っていた。彼は妙な片面の仮面を着け、神経質そうに膝を揺すっていた。
「仲間が居なくても勝てると思ったのかい? 僕も舐められたものだねぇ。君如き失敗作に」
 頬杖を付いたまま彼はネチネチと嫌みを口にする。
 が、セツにその声は届いていなかった。彼女の意識は彼でも、その隣にいる仇敵ハクマにもなく、彼等のもっと奥に向けられていた。この部屋の最奥に懐かしい気配がするのだ。
「聞いているのか!?」
「……ああ、聞いていませんでした」
 正直に答えると、ヴィヴォは近くにある机を怒りに任せてひっくり返す。余程怒っているのか、彼は隣で腹を抱えて笑っているミズシに気付いていないようだ。
「お前みたいな出来損ないに僕が馬鹿にされていいわけがない!! おい、ハクマ。こいつに思い知らせてやれ!」
「あれ? 俺じゃなくて大丈夫ー?」
「馬鹿か! お前が出れば殺してしまうだろう! 自分の能力を忘れているのか!? はやく行けよ、さっさとあいつを血の海に沈めてしまえ!」
「はいはい。……あんたこそ、忘れてんじゃないのかねえ、ハクマが失敗作ちゃんに人一倍殺意持っているってこと」
 ぽつりと呟いた忠告は興奮状態のヴィヴォに届くことはなく、ハクマは静かにセツがいる入り口付近へと歩み寄る。
 一歩進む度に、距離が縮む度に、突き刺さるような殺気がセツを襲う。以前の、記憶を失っていたセツならばその殺気に恐れおののき、気後れしていたであろう。しかし、今のセツは違った。
 彼女は微動だにせずハクマをじっと見据え、そして待った。先方からの攻撃を。
 台座から降りた途端、ハクマはローブの下から無数の氷柱をセツに向けて飛ばした。いくらシキの改良型のサイとは言え、無数の氷柱を一瞬にして作ることはできない。おそらく、前もってローブの下で生成しておいたのだろう。
 勢いよく飛ばされた氷柱は群を成してセツを襲う。が、着弾した氷柱達は獲物を裂く柔い音ではなく、自身の体が砕かれる甲高い音を立てて地面に落ちた。セツの結界によって阻まれたのだ。しかし、そうなるのは百も承知の上であった。すぐさま新しい氷柱を生成していたハクマは、攻撃が阻まれたにも関わらず、息一つ乱すことなく連続してセツに氷柱の雨を降らせる。
 作っては投げ、作っては投げ。何の芸もない流れ作業が延々と続く。氷による冷気と衝突による突風が室内の温度を急激に下げて行き、欠伸をしながら傍観しているミズシがおお寒と肩を抱く。どちらかの体力がつきるまで攻防が続くかと思われたその時、不意に淡々と作業をこなしていたハクマが突然後方へ飛び退いた。
 直後、それまで彼女がいた場所に真珠色の柱が立つ。それはハクマを捉えられなかった事を口惜しむように鈍く輝き、次の瞬間には空気中に弾けて消えた。
「もう飽きた。終わらせよう」
 冷めたセツの声が冷気の煙の奥から聞こえたのは、既に床の大半がセツの結界に覆われていると気付いたのとほぼ同時であった。
 ぬっと冷気の奥から黒い服を来た腕が伸びてきた。それはハクマの顔を仮面ごと掴み、抵抗しようとした彼女を待たずして後頭部を床に叩きつけた。ぐう、とくぐもった呻き声が仮面の中から漏れる。
 セツの力が僅かに緩まった隙をつき、氷の壁を作って待避する。体勢を取り直したハクマが目にしたのは、冷えきった煙を背にして立つ、自分と同じような仮面をしたセツの姿であった。
 ーーどこまでも、気にくわない。
 セツへの氷柱での攻撃を休めることなく続け、同時に床に霜柱を走らせて結界を打ち消す。白い氷に覆われた床を見、セツの攻撃を無効化出来たと確信する。が、直後に氷は割れ、下から真珠色の結界が顔を覗かせる。
 結界樹よりも攻撃的で、尚克つ樹木の行動を制限できる氷結樹。能力的には自分の方が有利である。更に向こうは手負い。そしてこちらの方が手数が多く、反撃されたのは頭を叩きつけられたあの時だけだ。にも関わらず、風が吹いているとは感じられなかった。
「お、おい、役立たず!! こっちまで結界が来ているぞ! 何とかしろ!」
 ヴィヴォのヒステリックな声で我に返る。見れば、床を覆っていた結界は自分の周囲のみならず、奥のヴィヴォの方まで達しようとしていた。
 腕を組みながらこちらを見ているミズシに小さく舌打ちをし、セツへの攻撃を止めて結界の阻害に集中する。同時に無数の霜柱が床を割り、鋭利な切っ先を天に向けて立ち上がる。先ほどとは比べものにならないほどの冷気が室内を覆い、また真珠色の光を、セツをその白い体で覆い尽くした。
 周囲を氷で覆い尽くしてもなおハクマは能力を止めなかった。周囲に害を与えないためというのも理由の一つだ。だが、一番の理由は単純明快。ただ単にセツの存在を消してしまいたかったのである。
「おいハクマ! 誰が殺せと言った!?」
「あーあー。でも大丈夫でしょ。ハクマの氷結樹の特徴覚えてます? つーか、寒すぎるから早く帰りたいんですけどー」
 騒がしいヴィヴォを無視し、ハクマは能力の解放をそのままに氷漬けのセツへと近付く。これほど連続して力を使ったことは無いため、彼女の息は珍しく上がっていた。
 氷結樹は氷を使って他の生物を補食する植物である。それは樹の遺伝子を組み込まれたハクマも例外ではなく、彼女もまた獲物を吸収することが出来る。
「やっと、手に入る」
 仮面の奥のハクマの目が怪しく光り、同時に彼女の手から氷で出来た触手が氷漬けのセツへと延ばされる。
 生まれたときから、否、生まれる前から求め、求められていた能力。いくら強くなったとて、兼ね備えた能力が違っていては真の意味で役を成すことが出来なかった。それを漸く手に出来る。生まれて初めて、胸が高鳴った。
 触手が、手が、能力が触れる。
 氷の触手が熱を帯びた。ああ、やっと、やっとーー。
「夢は、見れた?」
 そのセツの声は耳、と言うより心に直接響いた。
 それがどこからしているのか。周囲を見渡そうとしたハクマは声が触手を通じて伝えているのだと気付いた。
 氷漬けなのに、何故だ。どうして。予想外の展開に思考に乱れが生じる。はははと乾いた笑い声が向けられた。触手を通じて互いの情報が行き来していると気づき、愛おしそうに触れていた触手を離す。
 何をしている。とヴィヴォに叱責される。だが、今のハクマにその声は届かなかった。
 甲高い音を立てて氷の柱が砕け散り、中から真珠色の薄い結界を身に纏ったセツが現れる。反撃を試みるハクマを一瞥し、セツは僅かに口角を上げた。次の瞬間、ハクマは全身に鋭い痛みを感じてうずくまる。見れば、真珠色をした針状の結界が腹部を中心に刺さっていた。
「な、ぜ……。もう能力の使用限界は……」
 目視すると共に結界は空気中に消える。途端、栓を失った血液は大挙して体の外へと溢れ出る。
 いくらシキといえど、能力の使用限界はもう越えているはずだ。これ以上使えば体に異常をきたし、やがては死に至る。だが、セツは疲弊している様子も、躊躇う様子もなく能力を使い続ける。こうしてハクマがうずくまっている間も、セツの結界は室内中に広まっていた。
 やっと状況を重く見たヴィヴォが椅子から降り、奥の、おそらくは脱出経路であろう扉にぎこちない動きで駆け寄る。が、巨大な結界の柱が床から生え、彼の行く手を阻む。
「言っただろう。終わらせると」
「つ、強がりを言うな! こんな能力を酷使すれば、最高の失敗作であるお前と言えど、死に至るだろう!!」
「それが何か?」
 言い返そうとして気付く。
 そうか、最高の失敗作。それは神に愛された能力を持ちながら、死に急ぐ傾向を持つ存在。最高の魔物を作り上げた始祖、アルティフ・シアルからすれば、成功作であるセツの死亡はこれ異常ないほどの失敗と言える。だから、彼女は付けられた。
 そうする内にも結界は徐々に広がっていく。セツは本気で此処にいる全員と心中するつもりであった。
「ふ、ふざけるな。こんな、こんな馬鹿なことが……。僕が、こんなところで終わるだと……っ!」
 氷で止血を施したハクマが氷の爪を纏って切りかかる。セツはそれを逃げることなく肩で受け止めた。肉が裂け、血管と筋肉の間に氷の爪が食い込む。直後、セツは肩に力を込め、筋肉の収縮でハクマの爪を捉ると、腹部に渾身の力を込めた拳をたたき込む。拳が肉に食い込む鈍い音と共に、ハクマの体が脱力する。が、すぐに能力を解除して氷の爪を消し、後方へと下がる。
 セツから逃れたものの、ハクマは既に満身創痍の状態となっていた。床に広がった結界はハクマが足を止めようものならば、餌を見つけた蟻のように上っていくため、彼女はゆっくりと傷を癒すことも出来ない。
「うーん、大丈夫とは言えなくなってきたねー」
 弱ったハクマに引導を渡そうとしたとき、嫌な臭いのするジェル状の物質がセツが立っていた場所に降り注いだ。それがミズシの能力の毒物であることは明らかであった。
 加勢が来たからか、再びハクマが能力を発動させ、小振りではあるが一本の氷柱を生み出す。が、何故かそれは敵であるセツではなく、味方であるミズシの首を狙っていた。
 おいおい、何の冗談? とおどける彼に対し、ハクマは自身の能力と同じく冷え切った声で、
「誰が加勢しろと言った? お前の仕事は護衛の筈だ。余計なことをするな」
「いやいや、状況見て臨機応変に……」
「お前の軽口は聞きたくない。私は余計なことをするなと言ったのだ。主の命令を聞けない役立たずであれば、私が今この場で八つ裂きにしてやる」
 誰かに非常に似た声で牽制するハクマに、何を言っても無駄だと理解したミズシは肩を竦めて能力を解除する。
 これで邪魔者は居なくなったとばかりに切りかかって来るハクマに、セツは嫌という程知っている者の姿を重ね合わせる。その融通の利かない真面目さも、命令のみを重んじる姿勢も、自分の敵は決して逃さない。加勢も許さない執念深さも、全て自分と同じだった。
 全ての仮説が裏付けられて行き、セツは仮面の下で小さく笑う。かみ殺した笑い声が聞こえていたのか、ハクマの剣筋に乱れが生じた。恐らく、怒りに駆られたのだろう。
 ハクマの僅かな重心のズレを見逃さず、突っ込んできたハクマを軽く流してやる。勢いも相まって完全に体を流してしまった彼女は、慌てて踏ん張ろうと上体を起こす。直後、セツの結晶化した拳が仮面をしたハクマの顔面に叩き込まれた。
 避けることも出来ず、まともにセツの拳を受けてしまったハクマはもんどり打って床に倒れる。ヴィヴォの金切り声を流して立っていると、ハクマはぎこちない動きで起きあがった。手加減もしていなかったのに、タフなものだと関心していると、陶器が床に落ちる軽い音がし、彼女の顔を覆っていた仮面が剥がれ落ちた。
 仮面で押さえられていた白髪がゆったりと顔にかかる。その顔も髪と同じくらい白く、仮面を外しても尚陶器で顔を覆われているようであった。やがて彼女の白ウサギのように赤い目がセツに向けられる。
 初めて露わになったハクマの顔は、セツに瓜二つ……。否、セツの複製であるハクマは必然的にセツと同じ造形をしていた。
 白と黒、色違いの二人は、お互いの存在を憎み合うようにして対峙する。
「気に食わない」
 先に口を開いたのは意外にもハクマであった。
 セツと同じ声色の彼女は、口の中で何度も同じ言葉を復唱し、ゆっくりと立ち上がる。
「気に食わない、気に食わない気に食わない……。どうしてお前のようなものが、箱の力を受け継ぐのだ。私の物に成るはずなのに」
 怒りを露わに切りかかるハクマに反応が僅かに遅れ、頬が僅かに裂かれた。滲み出る血すら憎いのか、ハクマの顔は憎悪に歪む。
 ハクマはセツの複製で唯一人としての生活を送れ、活動できる存在であった。だが、天は彼女に結界樹の能力と、適合者としての資格も与えなかった。彼女に与えられたのは、セツと同じ形と、結界樹以外の遺伝子ならば受け入れられるという魔物としての素養だけであった。幸い、氷結樹との適合率と身体能力は高かったため、彼女はフラウデの中でもめきめきと頭角を現し、やがてはヴィヴォやヴォルヴィンの護衛を勤めるにまでなった。
 だが、いくら立場を得ようが、箱のなり損ないという事実は覆らない。
「能力以外は、お前など私の足下にも及ばぬと言うのに」
 たった一つ。結界樹の能力を備えていないだけで、ハクマは役立たずと言われていた。
 オリジナルはどれほど強い者なのだろう。強い憎しみの中にほのかな憧れを抱いていたものの、いざ会ってみれば、結界樹の力を持っていた女は平和ぼけした面で、戦闘力もハクマの足下にも及ばない。それがハクマの数少ない感情を更に逆なでし、いつしかハクマはセツを嫌悪の対象としか見ることが出来なくなった。
 が、今。その見下していたオリジナルは全ての面でハクマを凌駕していた。
 肩から袈裟斬りにされ、ハクマは膝から崩れ落ちる。これほど膝をつくのは、生まれて初めてであった。
 傷口を押さえて睨み上げると、足下から甲高い音を立てて、結晶が足から腰まで固めてゆく。欲しくて欲しくてたまらなかった能力に動きを封じられ、ハクマは怒りと渇望が入り交じった激情に胸を焼いた。
「間違っているんだよ、こんなのは。だから、もう終わらせないといけない」
 ぽつりと呟いたセツの声は、冷え切っていなかった。
 直後、部屋中に張り巡らされた結晶化した結界がまばゆく輝く。同時に、セツの体も光を放ち始める。とうとう、全てを終わらせる時が来たのだ。
「お、おい失敗作!! 今すぐ能力を止めろ!! さもなくば貴様は後悔することになるぞ!」
 上擦った悲鳴にも近い命令が下される。が、セツはその声を無視して更に能力の発動を強めていく。輝きが更に増し、結晶に覆われたハクマの体が蝕まれてゆく。
 どうしてだと金切り声に続き、それを宥めるミズシの声がした。能力の限界まで引き出された結界は鋭利な結晶と化し、既に一部の物を分解し始めている。強すぎる能力はセツの体にも異常をきたし、体の至る所が結晶化している。だが、セツは能力の解放を止めない。死を覚悟していた彼女にとっては体の異常など必ず通る道であったからだ。
 既に家族にも、大事な者にも別れを告げてきた。もう、心残りなど一つもない。
「はいはーい。ちょっと止めてー。でないと、君の大事な宝物が大変なことになっちゃうよ」
 場違いに明るい声が響く。
 どうせ結果は変わらない。冥土の土産に見ていくか。と、軽く考え、能力の発動を続けながら奥にいるミズシに目を向ける。
 直後、セツは己のこの浅はかな行動を悔いることとなった。
「レイール……」
 視線の先には、今この場で一番居てはならない人物の姿があった。そして同時にこの部屋に入って感じていた懐かしい気配の正体がレイールだと気付く。
 どうして此処に、この部屋にいるのだ。能力の解放を緩めて状況を整理する。改めて見ると、ヴィヴォが逃げ出そうとした出入り口の結晶が溶かされていた。恐らく、ハクマの相手をしている間にミズシが溶かしたのだろう。
「……セツさんっ!」
 レイールが名を呼ぶ。偽物ではないか、そうであってくれと願っていたが、その声は、姿は、魂の在り方は間違いなく彼そのものであった。何故、こんなところに来てしまったのだ。そう思うと同時に、仮面をつけていても自分を認識してくれ、名を呼んでくれたレイールに訳の分からぬ感情がこみ上げてくる。
 涙を浮かべて駆け寄ろうとするも彼は後ろで手を縛られており、セツの結晶に足を引っかけて転んでしまい、簡単にミズシに捕まってしまう。直後、レイールが出てきたであろう扉から、同じように縛られた銀髪の青年ーーエウロペが彼の名を呼びながら出てくる。
 主をおめおめと逃がしたどうしようもない奴とばかり思っていたが、彼もそれなりに頑張っていたようだ。と言っても、レイールが浚われているあたり、どうしようもないことに変わりはないのだが。
 縛られながらもさすが元騎士団長補佐とだけあって、エウロペはそれなりの抵抗を見せた。が、拘束されているため、結局は捕らわれてしまう。どうしようも無いな。小さく呟くと、耳ざとい彼は何か言いたげにセツを睨んだ。
「さあ、最高の失敗作よ。今すぐ能力を解除し、我々の元に下るんだ。でなければ……」
 すっかり調子を取り戻したヴィヴォは懐から短剣を出し、レイールの白磁のような白い首にあてがう。それがどういう意味なのかは、聞きたくもない。
 レイールの命か、自分の始末か。選べるのはどちらか一つ。
 セツは此処に来て究極の選択を迫られることとなったのだった。


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