カップルとは??

狐目店員×男前隠れオタク
隠れオタク続き
分割用12



 「おかしい」

 先日、すったもんだで彼氏が出来た。しかし蓋を開けてみれば、することは以前と変わらず、たまに抜きっこするくらいのよくわからん仲だ。現に今も吉澤は変わらずだらだらしてる。

 「おかしい…」

今まで恋人とこんな友達のようなサバサバとしたお付き合いをしてこなかったから、どうしたらいいか分からない。でもこれではあんまりにも友達ぽすぎないだろうか。

 「て訳で吉澤」
 「なにー?」
 「デート行くぞ。」





 「…なあみく。」
 「ん?」
 「…何でもない。」

 男二人、某海沿いの某夢と魔法のアミューズメント施設に来て開園を待って並んでいる。しつこいけど男二人で、である。周りはカップルか女子かファミリーだから若干のアウェイ感は否めない。

 「…」

気まずい無言がしばらく流れる。
このアウェイ感、急に遊園地とか、先走ったか…。でもデートと言えば、ここ、だよなぁ?…いや、もっと金銭的な余裕があれば他も行くけどさ。

 「なんかさー、」
 「…」

話が続けられない。普段は会話なんてするする止まらないのに、意識してるのかうまく拾えない。くそ、どうしよう、これから1日一緒にいるのに。人生初デートみたいだ。

 「ワクワクすんね。入ったら耳買おうな、耳。」

一人テンパる横で、地味にはしゃいでいたらしい恋人。成人男性二人で何をと思うけど、少し肩の力が抜けてやっと笑えた。

 「耳何にするー?」
 「吉澤はカエルな。あの足赤いやつどうぶつ奇想天外みたいなやつ。」
 「ふはっ、なにそれ!?こわ!」



 開園と共に中に入って、耳を物色。今いろいろあるんだな。

 「俺こっちにするから、これにして。」
 「あ?」

渡されたのはペアの被り物。向こうが男物でこっちが女物なのが気にくわない。リボンついてるし…

 「反対ならつける。お前がリボンな。」
 「やだよ、俺がしたら痛いだろ。」
 「俺がしてもいてーよ馬鹿。」
 「痛くないー!みくは痛くない!」
 「目腐っとんぞ!」

あーだこーだ討論してたら、吉澤が紐で繋がってる顔の大きさくらいあるふわふわの手袋を持ってきた。

 「じゃあこれ。」
 「いいけど一人で着けろよ。」
 「は!?これカップルで片っ方ずつ着けるんでしょ!?」
 「男二人では!しません!!」
 「します!!今日から!!」
 「流石にそれは駄目だ!人として!」
 「じゃあ耳して!」
 「おう!」

やられた…。結局俺がリボンのほうの被り物をするハメになった。でも吉澤が嬉しそうだったから、良しにしとく。手袋は吉澤が一人でしてたけど、こっそりたまに手繋いだ。



 「はぁ…」
 「大丈夫ー?疲れた?」

 おかしい。
夜の川沿いの橋に凭れて一息。もっとこう…ロマンチックになるかと思ってたら、ノリが男二人な分、休憩とか挟まずただガチで乗り物乗りまくってしまった。ジェットコースターは3巡した。あれこれただ男二人で遊びにきただけじゃないか?

 「疲れたなら、もう大体乗ったし帰ろうぜ。」
 「いやっ!待っ!」

しかももう帰る空気になってしまった。こんな、こんなガツガツ遊ぶんじゃなくてだ、もっとこう…橋の向こうのべっとりしたカップルみたいに、もっとこう…もっとこう…!

 「ま、待っ、」
 「何?」

もっとこう…!!

 「か、カップル、ぽいことを…!」

二人で顔を見合せて、またしても無言の時間が過ぎる。
俺の顔にあのでかい手袋が当てられる。それの陰になるように、唇、に。

 「ば、馬鹿!なにしてんだ人前で!」
 「え!?今そういう流れじゃないの!?」
 「ちがう!」
 「じゃあ何がカップルぽいの!?」
 「分からねーから困ってる!」
 「なんだそれ!?」

どうしてだろう、部屋から出るとうまく話が回らない。人目があるから。ほらこうやって気まずい感じになる。会話、会話しないと。

 「…あー、突然デートとか言うと思ったらカップルぽいこと探してたの?」
 「…まぁ、そう…」
 「うーん…」

気まずい、気まずい…
なんか、なんか言わないと。目の前の夜景は幻想的でロマンチックなのに、そこに男二人だとどうも溶け込めない。

 「…じゃあ、どういうのがカップルっぽいの、みく的には。俺努力したいんだけど。」
 「………」

そう言われても、友達と恋人の境界なんて人それぞれだし、俺がどうして友達っぽくてやなのかも上手いこと説明出来る気もしない。
とりあえず友達はいやなんだよ。

 「…わかんねーよ…」
 「えー!投げっぱなし!ぱなしは駄目だろ!」
 「だって!外じゃ手も繋げねーし!キスも出来ねーし!どうしろってんだ!」

完全なる逆ギレである。友達との違いなんか、そういう接触にしかないのに、外だと人目があるからって何も出来ない。

 「……俺は別に、手とか繋がなくても、みくといれたから特別楽しかったけど、これはカップルっぽく、ない、訳?」
 「…」

カップル、ぽい。ぽい。
吉澤が手袋弄りながら続ける。

 「なんていうかー…、他にももっと色んなとこ行って楽しい思い出作ったら、カップルっぽくない?」

ぽい。吉澤はこっち見て笑う。

 「そんでその楽しい思い出で喧嘩とか倦怠期乗りきったら完全カップル?」

だな。そこでにまりと吉澤は更に笑う。

 「じゃあ今日は楽しかったからカップルってことでオーケー?」
 「!すげぇ!カップルだー!」

なんか騙された感なくもないけど、どうやら今日もカップルっぽいことしていたらしい。ちょっと気が抜けた、カップルだけど、結局こんなもんなんだ。

 「でももうちょいくっついてようよ。」
 「ん。」
 「あー超楽しかったー。」




*




 「吉澤、俺思ったんだけど」
 「うん?」
 「アナルセックスしたらカップルぽくない?」

 帰宅して結論を告げると、ブーツ脱ぐ途中の吉澤がずっこけた。

 「ちょちょちょ、ちょ、ちょ、ウエイトウエイト。ウエイトプリーズ。」
 「イエスダーリン。」

こっちも靴を脱ぐ。その間も向こうはパニクってた。

 「え、なに、え?」
 「アナルゥセックス。」
 「巻き舌で言われても…」
 「アヌスセックス?」
 「いや固有名詞で言われても…」

俺は思った。やっぱりセックスしたらカップルだろう。そんで男同士ならアナルだろうと。夢の国からの帰路、俺はそう結論づけた。

 「俺も興味ないっていったら嘘だけどさぁ…え、出来んの…?」
 「だってネット見てると、腕とかペットボトルとか頭入れられる位の人だっていんだぜ?ちんこ位余裕っしょ。」

俺が胸を張ると、吉澤は胡散臭げな顔をしたが、でもちょっと嬉しそうだった。



 「いってぇ!ギブ!!」
 「え!はや!」

がしかし、それはすぐに終わる。実践してみたら、小指一本の先押し込まれただけでもくっっそ痛かったからだ。

 「はえぇよ!だから言ったろ!」
 「いや、いや、あの、ちょい待ち、すまん、ごめん。」

吉澤はフルチンで俺の肩揺さぶって怒る。すまんな、やる気にさせてしまって。でもめっちゃ想像より痛かったんだよ!よく考えたら座薬って痛いもんな、痛い訳だ。

 「…はぁ」
 「…」

期待持たせたぶん、露骨にがっかりしてやがる…。流石に罪悪感が…。

 「じゃあベロなら入るかな」

謝ろうとしたときに、そんなことを真剣に告げられる。あんな落ち込んでたのに、肉欲って恐ろしい…。

 「わかんない…試す?」

寝転んで足もって、そこを晒す。んーネットとか見てると、皆つるつるだけど、俺はどうなんだろ…。恥ずかしいっていうか不安になる。
ごくりと唾を飲み込む音が聞こえる。

 「うあ…」

今まで触ったことないとこの感覚、くすぐったいっていうか鳥肌が立つような感覚。そこに柔くて滑る物体、まあ舌が滑る。思わずひっと喉が鳴る。

 「う…は、変な、かんじ…」
 「ちゅぱ、我慢出来そう?」
 「うー…うん」

なんとも言えない、足をすりよせるようにしたい。べちゃべちゃと、水面を叩くような音がする。舌の先でまんべんなく動かされると、勝手に声が漏れる。

 「あー…あー…あ、ん…」
 「んちゅ、なんかやっこくなってきた…」

いじったからなのか、尻を左右に開かれると、前よりも縁が動く。今まで奥に引っ込んでた皺が、外に出てきたってイメージだ。

 「これさぁ、力入れたらもっと拡がりそう。」
 「っふ、いきむかんじ…?あっ」
 「そうそう。中のを外に出すイメージなんだけど。」

なるほど。一理ある。
俺は腹に力を入れて、下品だけど出すときのようにいきんだ。すると今までも拡がってた穴はもっと拡がって、まぁ下品な話だけど、出すときみたく盛り上がってきた。

 「えっろ…」
 「ひっ!な、なんで、やめ、馬鹿…っあ!」

その盛り上がった穴の縁を、吉澤が指で摘まむ。そんな、普段は収まってるところだっつーのに…っ。収まってるってことはすなわち、外より粘膜が敏感なのに。思わず、シーツを掴む。顎の裏を触られたゾクゾク感を何倍にもした、粘膜の快感だった。

 「うあっあっ、やばっ、あっあ…!」
 「ちゅー、べろならへいひそーはね」

そこにキスされて、唇で食まれると、ヤバイ。適切な表現出てこないからとりあえずヤバイ。俺、ケツにキスされて、こんな良くなっちゃうのかよ、

 「ひぃっ!やっ!あ"ッ!ア!」
 「ん、んっ、ちゅぱ、」

低い声と裏返った声が、何度も出る。みっともない…
さっきから、そこを吸われると、一気にかぁっと下半身が暑くなる。自分では止められない。はぁはぁと息ついてもっともっとと高まってく。足が時たまびくっ、びくっ、と断続的に跳ねる。

 「ちゅは…こんだけ開けばベロ入るしょ。」
 「っ、んー…あ、うん…」

もう俺は完全に出来上がって、涙腺もゆるんで視界悪いし息上がってるし、そんな俺の穴、くにくにしながら言われても、何も言えない訳で。

 「うひっ!」

穴を指で開かれて、縦に丸めたベロを差し込まれる。あ、変な感覚、はいってんのに出てるみてぇ、うぞうぞ動くベロ、入ってきてる…盛り上がってる縁より、中。

 「あ、あっ!っくぅ!あん!」
 「へまいね、めっひゃやらひい」

最初だからか、入ってすぐのとこをなで回されてる。ぞくぞくする、目あけてらんない。つーか、よ、よく考えたら、体の中舐められてる。すっげーすけべ…

 「ひぁあっ!あ!アひぃ!」
 「んちゅ、ちゅぢゅぢゅ」

入ってすぐをうぞうぞしてたのが、一気にずちゅっと中を逆走した。掴んだシーツ引っ掻き回す。まだ触られてない粘膜に熱いベロが触れる。気持ちいいのか怖いのか、いてもたってもいられなくて顔を枕に押し付ける。

 「あっアあ"ぁ…あ…ぺろぺろだめ…っ」
 「うひょばっはり。ちんほべとべとひゃん」

さっきまで奥に入ってたのは、締め付けすぎたかにゅぽっと抜けた。もう一回入ってきたのは、拡がってる中をぺろぺろと上下する。あーもう、ヤバイ、ぶっちゃけちんぽ破裂しそう…

 「あ、ほっへほきのおもひついた」
 「えっ、えっ、あっ!あ〜っ、アぅっ、うっ、あぅう、うっ!」

ベロがまた中逆走する。粘膜をずりずりベロが責め立てる。最大限奥まで到達すると今度は、吉澤は吸い付きながら、じわじわベロを抜きはじめる。吸われて、中も、外、も、あうう、抜けるかんじ…っあ!

 「あ…あぁ…」

ベロが入り口近くまで来て、俺の盛り上がってる縁の裏側に引っ掻けるように、押し当てられる。口はまだアナルにあるけど、ベロは先っぽだけそこにある。じくじくと疼きだした縁に、歯が当たる。腰がひくひくする。
目が合った。にたりと笑ってた。

 「っひぃい!いぃ〜っっっ!!あっ!あぁあっ!あーっっ!」

吸い付かれて、そのまんま、ベロを引っ張られる。当然穴の縁も引っ張られる。腰がびくんびくんして、体の集中がそこ一点になる。あ、あ…だんだん、ベロが引っかかってるとこ、ずれて、抜け、抜ける…っ!

 「っあぁアあーっっ!あっあっ、いっひぃあうううう"〜っっっ!!」

ちゅぽんっと、音がしたかもしんない。敏感な穴を、限界まで引っ張って、そこからベロを引き抜かれた。穴、きもちいい…ベッドの上で半ブリッジで衝撃を示す。あ、足の痙攣とまんない。







 そのあとは普通に抜いて、二人で一服ついてる。いい運動でした。
そういえばアナルかぁ、どうするかなー。知識ないしなー俺ら。

 「あー誰かアナル詳しいやついねーかなー。吉澤、知り合いにいない?」
 「いないわ流石に。みくは?」
 「アナルはなぁ。あーあ、誰かいねーかなぁ。」

実はいたりした。


おわり


prev next

「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -