あげる2

分割1 2


 「きよくんきよくん……っ、きよくんだ…ぁっ、あ、も、んぅ、ちゅ、はぁ……っ」
 「ちょっ!んんっ!だぁっ!ここ、んっ!は、ぁっ!エレベータ、っ!!」

 へばりつくゆうを剥がしつつ、何とかエレベーターに乗り込む。が、しかし乗り込んだ途端、熱烈にまたキスされる。

 「だって、5日もオナ禁して、きよくん目の前にいて、も、もう…」
 「んっ、だからって…」

 どこかから5日程度でという声が聞こえた。俺も5日開いたら結構きそうな気がするし、ゆうは寝る前の安定剤的に会わない時はほぼ毎日してるから、たぶん相当だと思う。

 「したい…っ。したい…。きよくん、幻滅した…?んっ」
 「ぷは、ん、んんっ、してない、けど、ここっ!んん!!」
 「んちゅ、は、んん…」

 いつドアが開くかと気を張っていたが、幸運にもどこにも止まらず無事7階にたどり着けた。今日は危ない橋渡りすぎている…。





 「んん、ん、ちゅっ、ちゅうっ」
 「ゆう、ゆうっ、ちょっ、シャワー五分だけ、五分だけ…っあ!」

 何とかゆうの部屋に入るや否や、玄関に押し倒される。玄関って、もうこれ以上危ない橋は渡りたくないし、せめても股間は洗いたい…っっ!

 「ひゃめ、洗わないのなめひゅ、あむ」
 「あっ!ゆう、っっ!!」

 パンツをずらされ、さっきまでの濃すぎるキスで反応していたのを、ずっぷり、一気に口内に収められる。全てが吸われる感覚に喉を反らす。全部の部位が暖かいパーツに包まれてる。自制とか、色々とろけ始める。

 「っあ!あぁ!あふっ!」
 「んぶ、んぶぶ、んぶ、ちゅぽっ、ひもてい?」

 ゆうが舌を絡めて、吸い付きながら顔を振る。全部吸いとられそうなそれに思わず声が上がる。ここは、玄関。ここは、玄関。

 「…っあー…」
 「ちんこ、さきっぽ摘まむと竿の脈がびくってひて、かわひい。ほあ、ほら、」

 ゆうが先をなめ回しながら、出っ張っている部分を人差し指と親指で摘まんだり離したりする。あー…ここは、…玄関。

 「っひい!」

 ゆうが吸い付いたまま、括れをなぞり、ちゅ…ぽんっっと勢いよく口を抜く。吸引と唇が外れる衝撃に、目の前がちかちかと点滅する。ここは、。

 「…あ、たまっ、いかれる…っ!!」
 「いかれひゃっへ!おれがやひなう!」

 ものすごい暴言か名言を聞きながら喉まで飲みまれるのを見る。舌の根本が震えていて、その振動に扉に頭を凭れさせる。
ここは、どこでも、いっか。

 「…っ、ゆう、5日触ってないとこ見せて。」
 「んんっ、ん、ちゅぱ、ん…うん……」

 随分と名残惜しそうに口を離し、ゆうがデニムに手をかける。ボクパンにはもう広く染みが広がっていた。

 「ん、…見て……」

 玄関の床に寝そべり、ゆうが足を開く。犬の服従のポーズみたいだと、ぞくりとあらぬ興奮を感じる。そのちんこは腹に着きそうなほど反り返り、触られていない後ろはひくひくと収縮していた。

 「えっろ…ゆう、普段どんなオナニーすんの?」
 「っえ、あ…ん、あんま、おかずは見ないかな、たまに、ゲイビ見るくらい、それ以外は、っ、妄想、で…」

 上から見ていると、恥ずかしいのか寒いのかぴくぴく震えながら答える。とろりと反り返った先から我慢汁が垂れ、どちらの反応か分かった。

 「どんなの?」
 「ん、聞くなよ…っ!こないだ、きよくんのこと考えて寝てるって言ったじゃん…っ、そ、それ…」

 人のこと押し倒しておきながら、オナニーのオカズを話すのは恥ずかしいらしい。どうも核心に触れているようで、ぞくぞくと独占欲が満たされる。

 「だめ、ちゃんと聞きたい。」
 「つぅっ!ん、ん…いやだぁ…」
 「やだ。」

 真っ赤な顔でこっちを熱っぽく見るゆう。泣きそうな顔で、震える唇を開いた。

 「きよくんに、ひどいこと、されるの…」
 「ひどいこと?」
 「っ、縛られ、たり、」
 「おお。」
 「目隠し、されたり、玩具で、いろいろ、されたり、」
 「ほう。」

 無駄に嫌がると思ったら、どうもM的妄想であったらしい。個人的にその程度は許容範囲なので、叶えられる感じだった。縛るのと玩具は装備がないからすぐには厳しいけど。

 「じゃあそれ考えてオナニーどうぞ。」
 「え!ここで、いま!?」
 「うん。」
 「えっ、え、きよくん見てるの…?」
 「うん。ひどいことしろって言われたし。俺のことは気にせず、ほら。」

 そういって扉に凭れかかる。ぞくり、ぞくり、背中を寒気が何度もかけ上がる。ゆうはしばらく考えた後、とろんとした目で、ちんこに手を伸ばした。

 「っあ、あぁ…ヤバい、きよくんに見られて、きもちいい…っ、きもちいい……」

 ゆうは顔を横に向けて、気休め程度に口を手で押さえる。意外にもゆうは左手で股間をしこりだした。ゆうが左利きという訳ではない。もどかしげに腰を揺らしながら、思うようにいかない左手を上下して、夢中になっている。

 「っあぁ!あぁ!はぁん!あっ、あっ、あふっ!あー…っ!」

 あふれでた我慢汁を絡め、ぐにぐにと先をいたぶる。ひきつる太股を見ながら、同じように俺も自分のを握った。

 「…っ、なんで、左手なの?」
 「っあ!あ!動き、予測、できなくて、っう!きよくんの、手っぽい、あはっ、からぁ…っ」
 「…それだけ?」
 「…っ、あ、っう、う…右手は、あっ!ここで、んう、使うからぁ…っ」

 そういって、右手の人差し指と中指で穴を開いて見せる。中の粘膜がひくひくと赤い腫れた色を見せる。

 「っ!」
 「ひっ、あ…ここを、んん、きよくんの、ちんぽっ、入るの想像、あはぁ…っ、してっ、いつも、あん!ん…指で、っぐちゃぐちゃにする…っ!」

 縁で止めていた二本の指が、その中に入る。思わず喉が鳴る。入った二本は前後に動き、中を抉る。

 「っはっは!みて…っ、きもちいいっ、きもちいいぃ…あっあっあっあっ、こんな、こんななって、中、指でぐりぐりすると、あふ、うぅう…っ、頭びりびり、っきて…」

 中に入れた指をまたも左右に開かれ、またも中を見る。きっと中のしこった部分は腫れきって、奥の方の粘膜もひきつってる。ぐらっと心が揺れる。もう、堪えるのも辛い。ゆうの上に乗った。

 ゆうのインナーを捲り上げ、立ち上がってる方の乳首に吸い付く。吸い付きながら左手で、陥没してる方を転がし芯を探る。

 「あひん!ひぁあ…っ、あっきよくんっ、乳首やられたら出ちゃ…っ」
 「んむ、手止めないで、出さないで。」
 「無理っ、あは、んんんっ、んはぁ…っ!あ、無理だって、無理ぃ、だめ…っ」

 舌先で芯をなぞり、歯で芯を押し潰す。左手は陥没したところを纏めて引っ張り、つぷんと芯を外気に晒した。ゆうははぁはぁ大袈裟なほど声を上げながら、ゆるゆると手を動かし続けた。

 「あっ、やぁっ!ま、まっ!」
 「無理。」
 「ひぎっ!あ、あ"っ!」

 ゆうの横に移動し、乳首すすりながら右手の中指をゆうの中に突っ込んだ。すでに二本入ってた中を押し入り、一番奥まで中を探る。

 「あはぁっ、あぁっ!むりだよぉっ、あっあっあっあっあっ!いぁっ!あっふ!はひっ!はひっ!」

 指を中で回転させ、指の腹で中の感触を確かめる。中は指に吸い付き、奥へとうねっていた。俺が知ってるところ、…ん、ここらへん、の、はず。

 「あっあっあっあっ…ひぃ…っ!あ、あ、あ…あぁあ!!」

 ここ。
一際強く押し込むと、ゆうは体を退かせながら軽く精液を吐き出した。足を何度も上下に震わせ、噛み殺しきれなかった絶叫を漏らす。
それから間をあけず、反対の乳首に移り、敏感な隠れていた芯を舌先でなぞる。指も変わらずにそこを抉り続けた。

 「あはぁあーーっ!あぁっあっあっまた出るまた出るぅっ!」
 「ん」
 「くぅうううっ!う!うぅっ!っあ!」

 ゆうは指で揺さぶられながら、また間をあけずに体を跳ねさせた。一際中が収縮して、出さずにさっきより大きい絶頂を迎えたみたいだった。もう涎と涙でゆうの顔面はとろとろ、中もひっきりなしに脈打ってる。
が、しかし、容赦なく指を動かし続ける。

 「ああ!きよく、きっ!ああ!ああ!ああーーっ!まっ、ひっ!ひぃっ!あふっあぁっあぁっあぁっ!」
 「ん。」
 「んふぅっ!んっんっんっんんっん!ふぁっ!んんっ!ん…ん"うぅううぅうーーっ!」

 流石にキスして口を塞ぎながら、指を激しく前後させる。小刻みに跳ねていた体がどんどん強張り、ピークに指を止め押し込む。瞬間、ゆうの体から力が抜け、口の中でゆうの絶叫を聞く。一拍おいて、時間差でどろどろと追加で精液を飛ばしていた。

 「んちゅ、んはぁ…は……あ……あ!……あ……すご、まだびりびり、する……」

 口と指を引き抜くと、ゆうはとろとろにやらしい顔をしていた。目の周りは泣きすぎて真っ赤で、半開きの口からは震える舌が覗いていて、耳まで熱を持っている。
 …あーくそ、やっぱちょっと悔しい。他の男にこれを見られたことあるの。

 「…俺はもっとこれから見るし。…捨てたこと後悔してろ。今後俺がずっと大事にもっとく。」
 「えあ、…なんの話…?」
 「別に。ん。」

 なんとなくの決意表明を自分にし、まだ痙攣収まらないゆうの足を掴んで、我慢ならない自分のを押し付ける。

 「んんっ、ちょーだい…っ!」
 「言われなくてもっ、っ!」
 「んあぁっ!あっ!あぁっ!きよくんっ、あっ!きよくんのっ、ほんもの…っ!」

 押し込むと、まさか5日で縮んだのか、押し返すような心地よい圧がかかる。床に手をつき、ぎりぎりと腰を進め収めていく。

 「っはぁん!!あ、きよくん、きよくんっ!入るっ、っあ"…あ…ぜんぶ、はい、はい……ったぁ!!ふあぁっ!!」
 「…っっ!!」

 ぱんっと音を立てて、俺の腰とゆうの腰が合流を果たす。ぜんぶ、入った…。さっきから見せつけられていた赤い粘膜は、離すもんかと吸い付いてくる。喉で声を噛み殺す、頭の奥が痺れてスパークした。ひたすら前期の試験内容を考えて、即発を堪える。気を抜くと、まずい。

 「あぁっ!あっあっあっあっあっ!きよくん、きよくぅんっ!あん!あーっ!あーっ!んひっ!」
 「は、は…えろ…」

 ゆうは俺の腰に足を巻き付け、ホールドにかかる。目をとろんと落とし、されるがまま空を見てる。死ぬほどつまらない講義を思い出し、腰を振る。外からでも分かるほど、ゆうの腹がひくついて、手を這わすとやたら卑猥だ。

 「きよくんっ!あ、あくっ!う!うぅ!手、手ぇ握って、あん!はひっ、ひん!はぁーっ…はぁーっ…!また、またイきそ…っ!いはぁんっっ!」
 「んっ、わかった…っ」

 指先を絡め、手を握る。ゆうは変わらず焦点すら定まらないのに、手と足は離そうとしなかった。
 講義も早くも泥のようにとろけ落ちて、意味をなさない。最後のスパートで、吸い付く中を深く前後した。吸い付くあまり引き抜くときの感覚に、夢中になる。

 「も、無理、あっ!」
 「んはぁっ!あっ!あっ!あっ!あっ!あっ!あっ!あっ!あっ!きよくんっ!きよくんっ!おれっ!もっ!だめ!あっ!あっ!あっ!あ"っ!はぁっ!あぁっ!ん、あ………っ!っうぅうう〜〜〜っっ!!!」
 「っあ!あ…っ!あ…っ!あー………」

 中を深く抉ると、搾り取るように引き込まれる。足で腰が引けないようにされ、気持ちがいい奥から抜け出せない。ゆうの手を強く握りながら、中で何度も出した。

 「っは、は…ごめん、中に…」
 「はーっ、はーっ、…あ、あぁ…はぁ、すき…きよくん、すき…」

 中に出したと今さら慌てて引き抜くも、背中に腕を回され抱きつかれる。
さっきまでのとろんとした顔から少し冷静になった顔で、切羽つまったように何度も何度も好きだと告げられた。

 「…っすき、大すきだよ…「初めて」は、もう…無理だけど、俺、「最後」は、まだあるから、…俺の最後、あげる…っ、これからの最後までの全部、みんなきよくんにあげる…っ」

 とんでもないことを言いながら、ゆうは糸が切れたように眠りについた。荒い息をしていた胸が、より早く鼓動する。

 『それ、………って、プロポーズじゃん…』

 一人取り残され、俺まで赤面する。ねぇ、玄関は片すから、早く返事聞いてよ。


おわり


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