眠らない夢



※現代パロ


一日一日、自分の中で想いは大きくなっていく。

狂気も膨れていく。

駄目だ─────

お前を大切にしたい

誰よりも─────。

なのに傷付けたくて仕方ない。

相反する想いと心。
自分を抑えられない。
触れたくて堪らない。
自分を見てくれないなら逸そうの事この手で殺してしまいたい。
最後の時、自分を見て記憶に刻むのだから。

そんなある日。

夜遅くまで曹仁は一人、店を閉めて倉庫の整理をしていた。
いくら知り合いの為に貸しているとはいえ、店の在庫の整理をしなくてはならない。
そして明日に備えなくてはならない。
唯ひたすらに在庫を整理していた時であった。
カタン…と音がする。
曹仁は振り向くと倉庫の入口には、曹操が立っていた。

「どうした孟徳、忘れ物か?」
「………」

暗がりなので表情が読めない。
曹操は何も言わず日暮に近付いた。

「孟徳?」

返事の無い曹操に不信に思った。
曹操は曹仁の肩に手を置いていきなり壁に叩きつける。

「かはっ」

突然の行為と衝撃に短い悲鳴が漏れた。

「子孝…」

耳元で囁かれる。
躯がビクッと跳ねる。
曹仁は信じられない様子で曹操を見る。
無理矢理口付けされる。
獣のような荒々しい口付けに抵抗できなかった。
舌を口内に侵入されて犯される。

「んんっ…ふぁ…んっ…あ…」

曹仁はぐぐもった声を漏らした。
やっと離れたと思ったら首筋に舌が這たう。

「ひやっ!」

曹操の舌が首筋を舐め上げる。
ワイシャツの隙間に手を侵入され肌に触れる。
力強い腕の中で翻弄される。

「孟徳、やめ…」

抵抗しようとするができない。

「好きだ、子孝…」
「孟徳…」
「お前が張遼を愛しているのはわかっている」
「!」
「それでも儂はお前を好きになった」
曹操は真っ直ぐな眼差しで見つめた。

「私は、孟徳も張遼も好きだ、どちらも選べない…」
「お前は優しいな子孝よ」

曹操は優しく抱き締めた。

「孟徳…」
「お前が誰を好きでも、今は儂を見ていて欲しい…」
「孟徳の事嫌いじゃないよ」
「子孝…」

曹操は優しく口付ける。

「愛している子孝…」
「孟徳、すまん…」


曹操は曹仁を抱き締めた。
曹仁は曹操の気持ちを知りながらも、されるがままに、曹操に身を委ねたのであった。





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