小ネタ集
惇淵

※幼少期時代の話


貴方に助けられたあの日からずっと貴方だけを想うようになった。
会いたい。

ずっとそう願ってしまう。
自分は何も知らない。

だから貴方との距離を少しでも縮めたらいいのにな。

だからいつもと変わらない態度で接する。

「惇兄…」
「おお、淵か。どうしたんだ?」

夏侯惇はどうやら休憩中らしい。

「仕事の邪魔だったか?」
「そんな事は無い、来てくれるのは大歓迎だ…」

夏侯惇は夏侯淵の頭を撫でる。
幼い従弟が笑顔に夏侯惇は癒される。

「本当?」
「ああ…」

夏侯淵は嬉しくて夏侯惇に抱きついた。

「惇兄…大好き」
「俺も淵が好きだ、元気に笑顔でいる所とかな」

夏侯淵は夏侯惇に嫌われてないのはわかった。
声に出していいたい。

『それは恋愛の好きですか?それとも普通の好きなんですか?』

そんな失礼な事言えない…貴方は優しいから。

「ずっと惇兄といたいな」
「どうしてだ?」

夏侯淵の問いに夏侯惇は疑問を持つ。

「惇兄が好きだから」

夏侯淵は夏侯惇に抱きついたまま呟いた。

「!」
「ずっと惇兄の事が好きなんだ」

さすがにヤバイと思った。
少年と思っていた彼は少しずつ大人になっていく。
自分の気持ちを隠さず伝えてくれた。
それは嬉しい事だ。
大人の俺がちゃんと応えてあげなくてはな。

「俺も淵が好きだ…愛してる…」

夏侯惇は夏侯淵の小さな唇に自分の唇を重ねた。

「んっ…んん…っ」

ゆっくりと唇が離れると夏侯惇は夏侯淵の躯を強く抱き締めた。

「惇兄、ありがとう…」

やっとの告白がみのったのが嬉しい。

「ずっと側にいてね」
「ああ…」

その言葉が嘘ではないと二人はもう一度唇を重ねたのであった。





comment : 0
22nd.Jul.2011


 
comments
 
 
name:

text:

url :



editkey :



↑back next↓

「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -