02
その日、僕は転校を心に決めながら最後になるかもしれない食堂に来ていた。
最近は転校生のせいで学園も荒れて新聞部も活動できそうになかったし、正直萌えが足りなくて困っていた。
適当にランチを頼んでいると目の下に隈を作った会長が入ってきた。生徒会で唯一転校生に落ちなかったんだよね。
名前は椎名棗。見た目通りいつも俺様でクールな所が人気らしい。
僕には分からん。
頼んでいたランチが来てパクパク食べていると僕の隣をウェイターが通っていった。
って、ちょwww
誰だよ、こんな昼間からチョコパフェ頼んだやつはwww
胃が重いわ〜と思いながらウェイターの行き先を見ているとある人物の前に止まった。
カシャン
「…は、」
思わずスプーンをお皿の上に落としてしまったのも無理もない。
あのチョコパフェを頼んだのが会長その人だったのだから。
ウェイターが困惑した顔をしているが気持ちが凄く分かる。
会長を再び見てみると相も変わらず無表情だが、微かに目が輝いてウキウキと浮わついている。
ざわっ
そんな会長を見ていると扉あたりがざわついた。
「げっ」
振り返れば転校生と生徒会、そして転校生に惚れていないはずの風紀委員長がいた。
なんか言い争っているみたいだが、言い争いながら食堂に来るの止めてくれないかね。公共の場なんだから迷惑だ。
そう思っていると転校生一行が会長に近付いていった。
風紀委員長が何か言ったみたいで転校生が掴み掛かっている。
ちょっと危ないんじゃない?と思いながら会長を見るとスプーンでチョコパフェを掬ったところだった。
ガシャン
あ、
モドル