+おまけ



役員と和解が出来、和んでいると、転入生が怒り怒鳴りで言いたい事を言うだけ言うと去って行った。

嵐が去ったみたいだ。


転入生が食堂から出て行くのを見送ると、今だ呆然とする風紀に目を向けた。


「…風紀、大丈夫か?」

「ん?…ああ。」


風紀は一瞬首を傾げたが、転入生に飛ばされた事とチョコパフェが付いてしまった事だと理解して、大丈夫だと頷くと、頬に付いたチョコパフェを指で拭い、その指を口に運んだ。


「っ!」

「甘いな…」


多分、風紀はスイートよりビター派なんだろう。少し眉を寄せて舌を出す風紀を見ればすぐに分かる。

風紀は食べれる物じゃない、と思ったのかポケットからハンカチを取ると自分に纏わり付いているチョコパフェを拭おうとした。


…っ勿体ない!



そう思えば俺の行動は早かった。


ペロ


「…は、?」

「甘い」


俺は風紀からハンカチを奪い取ると風紀の頬に付いているチョコパフェを舐め取った。

と同時に沸き上がる喚声。


「は、…は?!ちょっ会長待て!!」

「勿体ない」

「いやいや、だから…っ」

「…ん、ふ…ちゅっ」

「っ!!?え、ろっ」


風紀に付いたチョコパフェは頬、指、腕、首と至る所に飛び散っている。流石に服に付いた物は食べれないが肌ならセーフだろう。


「んぅ…甘い」

「…やばっ」


どんだけ風紀にチョコパフェが付いてんだよ、そう思いながらも舐めつづける俺は顔を赤面させ手で口許を抑える風紀に気付かなかった。









天然は恐ろしい
(んン…もうないか…)
(…お前、他にはすんなよ)
(は?)


後日、この日は腐男子により「ギャップ萌え事件」と名付けられ、会長の親衛隊はタチが増えたとか


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