弐拾六




「ただいま帰りました」


「お帰り。
どう?大丈夫だった?」














刻はすでに明け方近い上、金糸の使い続けて疲れているにも関わらず

惷香はリビングで座って待っていた。
















「寝てなかったのか。
何の為にお前を連れて行かなかったと思ってる」


「皆が大変な時に眠れる訳ないじゃない」


「ま、そりゃそーか。
無事に解決したぜ。
2人の妖怪の仕業だったってワケさ」


「なぁ惷香…」


「ん?どしたの悟空」


「あのさ……ッ」


「話なら起きてからにしろ。
もう寝るぞ」


「えッ…三蔵」


「何だよ三蔵サマってば
オネムだからって惷香と一緒に寝る気かよ」


「当たり前だ」


「………否定しろよ」















悟空は何やら話したかった様子で、真面目な顔をしていたのに

三蔵に手を引かれてしまい、起きてから聞くね。と告げて眠る事となった。



その数時間後
朝早くに隣の部屋からトイレへと向かう気配は、そのまま外に出ていった。




散歩だろうか?
と、惷香は微睡みの中で気にせず再び眠りに付く。






その数時間後の太陽も大分高く昇った頃
睡眠時間は足りずに身体が多少重く感じながらも、惷香はベッドから這い出て身支度を整えると
朝食の用意の為にキッチンへと向かう。



数十分後
八戒がにこやかに朝の挨拶と共に現れた。















「おはようございます惷香。
よく眠れましたか?」


「あ、八戒おはよう。
うん、お陰でかなり体力が戻ったから大丈夫。
所で、今朝早く誰か散歩にでも出た?」


「え?あ、もしかして…」















と、会話途中に悟浄が豪快なアクビと共に起きて来た。








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