貴方色・七
「あ…でもこれは動きづらいし…」
「惷香はそんな激しい動きもしないでしょう?」
「で、でも値段も…」
「三仏神が出すのに気にしなくてもいーんじゃね?
必要経費ってヤツだろ?」
「で、でも…」
「おい
あくまでもいつもの服の代用品なんだ
堅苦しく考える必要なんてねェんだよ」
三蔵はそう言うと淡い桃色の着物を持ち会計を済ませた
「ではここで着替えてしまいましょう
ここで破れた服のまま出歩くのはさすがに…」
と、チラリと惷香を見ると白い肩
白い太股がチラリと見える程に破れた服に
困惑した表情で八戒は笑う
「?」
そんな表情にも気付かない惷香に三蔵は深い溜息を洩らした
「さっさと着替えろ!
ヤロー共はその辺で着替えてろ」
1つしかない試着室を惷香に譲ると
バサッと着物を惷香の顔に投げつける
「うぷっ……」
「まぁ俺達でも肌は見せたくないって言う独占りょ…」
ガウン ガウン!「その距離は当たるー!!」
逃げ惑う悟浄に三蔵は銃口を向けた
「死ね そして
この世界に1辺の細胞も残すな」
「2発じゃ消えませんよ」
「八戒てめェ!!
止めろよ!」
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