七拾五


金鈷が外れた悟空は驚き戸惑う紅咳児に飛びかかり
蹴り飛ばした









ヒュ……ッガッ―…!









「な…なんだよ今の」


「消えたんじゃない
見えなかったんです
早過ぎて」









悟空は倒れる紅咳児を見下すかの様に立ちニヤリと笑う姿に
惷香も背筋がゾクリとした


「六道の時なんかとは比べ物にならない程―――」








紅咳児は体勢を整えると召喚魔法を唱え 悟空に攻撃をするが

アッサリと交わされ 殴り掛かって来た時に庇った腕は
無残にも腕から飛び出る程痛めつけられた


倒れ込む紅咳児の髪を掴み爪で引き裂き
腕に付いた血をニヤリと笑って舐める姿は



いつもの悟空ではナイ






倒れた紅咳児を笑いながら攻撃する悟空を独角児も1撃で床へと倒れ込んだ









「冗談じゃねぇ
たったの1撃で――
シャレんなってねーっつの」


「本当にシャレにならないのはこれからですよ」


「コレを止めろってか?
無茶ゆーぜ
……なぁ悟空」


「八戒!悟浄!いけないッ!くっ…」








2人を制止しようにも
三蔵の回復で制御装置も取らずに力を使って惷香は身体が言う事を聞かない




悟空を止めるべく
悟浄は悟空に飛び掛かり
ほんの2、3撃の後








ボ キィ……









鈍い折れる音が響いた――








「ぐッ……!」









悟浄が倒れ込むと
八戒は悟空に声を掛けるも
すでに言葉すら届かない…






.

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