参拾参
『寝てるんですか?』
『寝てねーよ』
『隣いいですか?』
『いつも勝手にしろと言っている』
『でしたね』
茜色に染まる丘で
惷香は金色に輝く不機嫌な男の隣に座る
惷香はその男を見て嬉しそうに笑う
男は夕焼けで顔が見えない…
すると突然辺りは真っ暗になり
惷香は暗闇で1人
辺りを見回し焦り
戸惑う
するとガレキの山で彼と悟空が走って行くのが見えた
血だらけの自分
動かない身体
振り返らない彼
待って
答えて
ねぇ
まっ―――
.
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