□田中



「別に…声かけたくらいで泣かなくたって、」
「龍ちゃん顔が怖いんだよ!」
「おわっ!い、いつからそこに…」
「一年生の女の子に声かけてたとこから!」
「最初からじゃねーか!」


龍ちゃんははあっと盛大にため息をついてとぼとぼと歩き出す。そんなに落ち込まなくてもいいのに。


「大丈夫だよ、龍ちゃん」
「……何が」
「龍ちゃんの良いところ私がいっぱい知ってるからね」
「…」
「私が分かってるんだからいいじゃん。…だめ?」
「…!……な、…おま…」


龍ちゃんは凄く驚いた顔をした。けどすぐに耳まで真っ赤に染めて吃りまくるもんだから何を言ってるかは分からなかった。
だけど、私は照れてる龍ちゃんが元気を出してくれたんだと思って嬉しくなった。

2013/01/21 20:15
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