マイペースすぎるのも問題だと思うぞ いろいろあって、今日からなまえは俺の部屋に来ることになった。今日は珍しく静かな日で、何もすることがないから、さっそく荷物やらを移動させることになった。まさかここまでトントン拍子に事が進むとは思っていなかったから、正直驚いている。 なまえには自分で荷物を運んでくるように言ってあるが、さっきから待っても待ってもなまえの姿が見えない。なにをグズグズしてやがる。 「し、失礼します・・・」 「・・・ああ」 大の大人が何を緊張しているのか。扉がゆっくり開いたかと思うと、重そうな荷物を両手がふさがるほどに持ちながらなまえがよろよろと入ってきた。要領が悪いのもこいつの欠点かもしれない。 「・・・わ、ッ」 かと思うとよろけてそのまま倒れこんだ。床に散らばる荷物を、 なまえが慌ててかき集める。 「何してやがんだ、お前」 「す、すみませ・・・」 「・・・チッ」 なまえの隣に行って顔を覗き込む。睨みつけられたと思ったのか、なまえは大きく目を見開いた。目線を逸らし、再び作業を開始する。そのままずっと顔を見ていると、なまえの頬が赤くなった。・・・どうしてそこで赤くなる。本当にガキの考えることはわからねえ。 20130705 ×
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