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「この不安定な場で暗示といったものは試したことは無いですが」

此処は、夢と現の狭間。
骸は意識を失うようにして自分の側に倒れた少女を抱き寄せて笑う。

「聞こえますか、ユウ」

届くかどうかも彼女次第。

「まだ、”持って”いますね?」
「それを、日本に持ってきなさい」
「僕が、呪縛から解き放って差し上げましょう」

長い夢を、終わらせるために。

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