赤い騎士 | ナノ



04







処理後、青年を見張りながら

青年より早めに鬼道邸についた。

目につく限りは倒してあるし、送り迎えは車のようだから大丈夫だろう。



「初めまして、ディルといいます」

「綱吉くんのお墨付きらしいね
そんな優秀なボディーガードなら、安心だな」



綱吉はどのように説明したのか。

私は比較的に単独行動を好んで生活をしている。

綱吉や師匠に出会うまでは、一匹狼として有名だったくらいだ。

師匠に出会うまでは右で銃を使っていたけど、師匠に徹底的に仕込まれてからは両利きの二丁拳銃になった。

今はよっぽどのことが無い限り片手で、いざというときのみ両手。

両利きだから銃は便利だ。



「依頼どうり、なるべく目立たないように努力はしますが」



思ったよりも刺客が多く、命が関わるから時間に余裕は無い。

だから一気に仕留めるには、銃を使わなくてはいけない。

そう話せば、プロがいうならと承知してもらった。



「おかえり、有人」

「ただいま戻りました、父さん」



当たり前のように、私抜きで進む会話。

そうか、無視なのか。





―――――ヴヴヴヴヴ…、ピッ―





「なんだ、綱吉
ラヴコールにしてはしつこすぎると思うんだが」



隣の鬼道さんは笑っている。

そっちがシカトなら、こっちもだ。

我ながら、子供じみている。



『…まだ一回目なんだけど』

「いや、丁度いいよ
報告しなきゃいけないこともあったことだし」

ラヴコールの冗談にのってくれる綱吉も綱吉だ。

『そうか…
鬼道さんがいるんだな』

「もちろん、かなり仲良しになったよ」



依頼主はかなりフレンドリー。

決して社交的とはいえない性格の私でも、十分足らずで仲良しだ。



「一先ずかけなおすよ綱吉、師匠からも着信が鳴り止まないことだし」

『早く出てやれよ、俺にとばっちりが来る』



私と傍で笑う鬼道さんを不思議そうに見ている青年。

電話を切り、さてと話を切り出したのは鬼道さん。



「有人、知っているだろう
新しい護衛係さんだ」

「そうだ、なんて呼べばいい、青年」



なんでコイツが。

顔に出てるぞ、青年。



「私はディルでいい
タダで住まわせてもらう身だ、家事は任せておけ」



頼もしいっと背中を叩く鬼道さん。



「そうでした、マスターとお呼びしてよろしいか」



依頼主は依頼主。

マスターと呼ぶのは自己流だけど。

ま、気に入った人しか呼ばないけど。



「いいぞ、ディル」



お父さん!と呼びそうになるのを必死に押さえた。










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