赤い騎士 | ナノ



03







倒れた敵に、万が一のために手刀で首を打っておく。

両肩に一人ずつ担いで、足でボールをリフティングしながら茂みを出た。

すると、何故か人だかりが出来ていて。



「なんだ、この騒ぎは」



銃はベストにしまってあるし、平然と呟いてみた。



「おまえのせいだ」

「おや、私のせいか」



よっとボールは蹴り上げてからシュート、ゴールです。

平然と片手に男を二人持直し、右手で帽子をなおす。



「突然驚かせてしまって、すまなかった
………それと話は変わるが、鬼道有人ってのは誰だ」

「俺だ」



名乗り出たのはさっき突っ込んできた青年。

わぉ、ゴーグルマントだぜ。



「そうか、君か」



青年を撫で回すかのように見る。

サッカーをしているだけあってか、それなりの体型だ。

少し背が小さいようだが、エリート中学のエースだったらしいから、サッカー、頭のほうもいいようだ。

しかし訳が分からないとでもいうように、青年は首を傾げる。



「単刀直入に言おう、これは君への刺客だ」



これ、敵を見せるとまた、分からないといったふうに首を傾げる青年。

若干逃げる輩もいたけど、大丈夫だって気絶してるから。



「君のお父さんに頼まれて来たんだけど、…予想以上に多くてね
私はこれに洗い浚い吐かせなくてはいけなくて時間がない」



御曹司ってのも、大変だな。

頭を軽くぽんぽんしてやると、嫌そうに見上げてきた。

本人の近く、学校周りには軽く二桁はいた。

どれだけ鈍感なのか、または自信があるのか。



「嫌でも私と関わらないと命は無いと思ってくれ青年よ
私はディルという イタリアでは通用する名だ、覚えておいて損はないと思う」



アメリカンポーズで、これの処理のために人だかりから出る。

そうさ、自分の用件さえ済めばいい。

私は気儘だからな。










人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -