赤い騎士 | ナノ



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朝のSHR前、少し離れると有人に伝え、荷物を持って職員室に行く前に着替えを済ませる。

うわあ、ぴったりだ。

流石、綱吉が頼んだ業者に採寸させただけある。

トイレの鏡で確認し、癖で跳ねる髪をせめてものあがきで水で抑えて、準備万全。

さあ、行こうか。















「まあ、みんな知ってるとは思うが
転校生が来たぞー
しかも二人だ」



騒つく教室。

有人は何を考えてるんだろうな。

私のこと、遅いとでも心配してくれてるだろうか。


うわ、今何考えたんだ私は。

気持ち悪い。


気を取り直して、私達と教室とを隔てる扉を開けて、教室内へと足を踏み入れる。



「…沢田、綱吉です
イタリアから来ました
元はジャポネーゼです」



仕事用の笑顔を貼りつけた綱吉に続いて、顔を上げて前を向く。



「事情により、正式にここの生徒になった
ディル=サントゥッチだ
国籍はイタリア
英語、イタリア語、フランス語、スペイン語、ロシア語、中国語…あと何だったかな
大抵は喋れる
日本語は……………まだ勉強中だ。」



一つボケ(そんなに喋れるのに勉強中かよ!みたいな感じだ)をかますと、有人が席から立ち上がった。

驚きを隠せない様子で、周りも驚いて有人と私を見ている。



「改めて、宜しく頼もうか
鬼道くん?」



さあ、学生生活の始まりだ。





 




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