赤い騎士 | ナノ



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「本当はさあ、ディルさんをボクの支配下に置こうと思ったんだけどさあ
まあいいや、後で
先に、リュカちゃんもらっとこうかなあ」

「‥け、…!」

「うん?」

「ふざけるな!」



私は思わず取り乱してしまったが、もうなりふり構っていられない。

ヤツは相変わらずダークサイズを振り回し、ダークボムを放っていく。

にひひっと、楽しげに笑いながら。


―――――まるでオモチャで遊んでいるように。



楽しげに、モノを壊していくのだ。



「お前は、綱吉がどんな気持ちでお前を助けたか覚えてないのか!」

「さーぁねん?
そんな昔のこと、わすれちゃったなあ」



復讐者に囚われたマフィアは、普通人の交渉だけでは解放出来ない。

綱吉は、いくらボンゴレの地位や権力をふるってもでも無理なことを、

自分の評判が下がるにも関わらず、頭を下げてまでやったからトレイズは解放さ
れたのだ。


いくら人を殺すマフィアでも、人並みの礼儀くらい心得ているべきだ。

それすら出来なくなったら、本当にヤツはヒトでなしになってしまう。


私はM1911A1とデザートイーグルを放つ際に、少し角度を変えたりして

空中を移動して、ダークボムを回避する。

リュカも、持ち前の俊敏さで、器用に避けている。


しかし、両手の銃から放つ弾丸が、そろそろきれるだろう。

ちょうどいい。













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