赤い騎士 | ナノ



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「ボ、ボクは…!
負け、るわけには‥いかないんだあああああ!」

「な?!」



私が作り出した幻覚で作られた大蛇に、巻き付かれ

苦しみもがいでいたトレイズは



―――――突如、爆発的に上昇した力によって
     大蛇を破裂させた。



「ボクは!」

「ちょ、ちょっとお前…!」



ステップを踏むように、軽々と私の方へ移動しながら

ヤツは何処からともなく取り出した匣に、霧の炎を灯したリングをはめ込んだ。

確か、あの匣は…



「ボクは!絶対、勝つんだ!」

「苦手な接近戦を、武器で対応しようってか」

「へへん
それだけじゃあないんだよーだ!」



トレイズが取り出したのは、霧属性の大鎌だった。



ヤツが物凄い勢いで振りかぶった鎌から、霧の炎の塊が

まるで弾丸のように放たれた。


これって、やっぱり…



黒鎌(ダークサイズ)じゃねえか!
でも、ダークサイズは嵐属性の匣じゃあ‥」



ヤツの匣―――――確か名前は、ダークサイズ。

巨大な鎌型匣兵器で、相手を切り裂いたり、死ぬ気の炎を放ったりして攻撃する


嵐属性の武器兵器だ。


匣すべての属性を開けることが出来るのは、大空の属性のみ。

だから、ヤツのように嵐属性の匣を霧の炎で開けるなんてことが…



「あり得ないって」



決着は、まだまだ後のようだ。











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