赤い騎士 | ナノ



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「なぁ、ディル」



昼休憩、どうやらサッカー部は屋上に集まる習慣があるらしい。

もちろん、それに有人も含まれる。



「…なんだ」

「食べ終わったら、サッカーやろうぜ!」

「………また、今度な」



有人の護衛係が替わるのはしょっちゅうらしく、

あぁ鬼道の、と特に何も聞かれず、フェンスに持たれながら見張っている。

あぁ、メンドクサイ。

…一人、か。

普通に防犯設備抜群な学校。

爆破等の衝撃は、緊急のベルが鳴り響く。

今朝、理事長に防犯ベルの音が鳴らないように頼んできた。

もちろん、自分の戦闘がベルに妨げられては不愉快のなにものでもない。

一般ぴーぽーに、戦闘とか見られたらやばいしな。

メンドクサイ時は、手榴弾で済ませようとも、思っているし。



「今度っていつだよー」

「…円堂、お前は駄駄っ子か」



溜息を吐きながら突っ込んでくれたのは風丸。

さっらさらの透き通るような水色の髪をなびかせていて

最初、本気で女の子だと思った。

でも名前は一郎太。

名前も性格も、超男前。

今日一日で何度目なのか、有人の教室へ休み時間は毎回来て、毎回のように同じ事を言う円堂青年。

さすがに、呆れるわな。



「だって! あんなに上手いんだぜ?」

「ほんっと、初心者だとは思えないくらいだよ」



キラキラと、また子犬の尻尾が見えるって、円堂青年。

見た目にも喋り方にも癖がある茶髪青年、彼はマックスと言ったか。



「時間が出来たら、な」










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