Get&Gift | ナノ





俺が試合で一本ホームランを打てばその度に女子達の黄色い声援があがり、俺が塁に戻ればまた黄色い声援が上がる。



やっぱ俺だって男だし?
異性に色々言われて嬉しくない筈がない。
(まぁたまに度を越したのはイラっと来るけどな)




バレンタインだって月並みにチョコやクッキーやらをもらい、だけど彼女を作ろうだなんて考えた事もなかった


俺には野球が全てだったから






でも、あの日




アイツのあの一面を見たあの日から







俺の中で「恋」とやらが覚醒したらしい


















Love at first sight























あれは涼しい秋の夕方



野球部の練習ですっかり薄暗くなった時に、俺は教室の忘れ物を思い出した





「やべ、教室に宿題のプリント忘れちまった!」


「おいおい山本〜お前明日当てられる日じゃね?ヤベーじゃん」


「だな…………わり、俺ちょっと取ってくるわ!」


「はぁ?今から?」


「あぁ。ちょっと遠いけどな」


「わかったよ。行ってこい」


「わりぃな!先帰っててくれよ!」





そう友達に言い残して俺は教室へ走った











俺の教室は校舎の角


だからグランドの隅にある野球部の部室からは結構距離があって、教室についた頃にはいい具合にオレンジ色の光が窓から差し込んでいた




「っと………ここだな」


教室について扉を開けると、そこには1つの人影が窓際の1番後ろの席に座っている



その影は扉を開けた音に気がつくと、ゆっくりこっちを見てそして少し目を丸くした



「……山本くん?」


「あ、お前は………」



確か………なまえ…だったか?

あんまり話さないからよく覚えてないけど、1年から同じクラスだった気がする



手元に1冊の本が握られてるあたり、本を読んでたんだろう



「どうしたの?こんな時間に」


「あー…宿題のプリント忘れちまってな!取りに来た。そういうなまえは何してんだよ?」


「うーん………本、読んでたかな?」



なまえが少し迷いながらそう答えたから、俺はちょっと不思議な気分になった。


本読んでた、って答えんのに何で迷う必要があるんだ?



「ふーん。なまえって本好きだよなー!いつも休み時間に読んでるよな?」


「………うん、知ってたの?」


「ああ、お前見るといつも読んでるから。今は何読んでんの?」


「これは……ハイネの詩集だよ」


「………ハイネ?」


「うん。ドイツ系の血筋でゲーデの影響を受けた詩人」


「あー俺そういう難しいの分かんねぇなー……獄寺とかなら分かると思うけどなー」


「そんなに難しくないよ?内容を読むとそのまま心に入ってくる感じ」


「ふーん……」




その「ハイネ」って人がどんな人なのかはよく分かんないけど、少なくともなまえに影響を与えてるという事はよく分かった



「なぁ、それ少し見せてくんねぇ?」


「いいよ、最初のあたりは読みやすいかも」


「おう!」



笑顔で手渡されてページを開いた途端に俺は絶句した



「これ……」


「あ……ゴメン、ドイツ語分かんないよね」


「お前ドイツ語の詩集読んでんのか?」


「うん。翻訳してある詩集もいいけど、原文のまま読むのも面白いんだよ」


「へぇ……よく分かんねぇけどなまえってすげーのな!」


「す、凄くなんかないよ!ちょっと興味があったから読んだだけで……」


「いやすげーって!俺ドイツ語とか分かんねぇし、ハイネさんも今日初めて知ったし」


「山本くんも興味があったら翻訳されてる詩集読んでみてね。凄く引き込まれるから」




そういって薄く笑うなまえの頬は夕焼けのせいか薄く色付いていながら、綺麗なな髪の毛は光を反射してキラキラに光っていて



俺はその余りの美しさに目を奪われた





コイツって……こんなに綺麗だっけ?




「………どうかしたの山本くん?」


「え?あ、いや!わりぃ、ボーっとしちまってて!そーだな、なまえが薦めてくれるなら読んでみよっかな」


「…うん!へへ、なんか嬉しいな。自分が薦めたものを人に見てもらうって」


「まぁな。俺ってあんまし本とか読まねぇからなー」


「え、じゃあ無理しなくても……」


「いやいや、読むぜ?なんたって……」


「え?」



そこで俺は思い切ってなまえの右手を引っ張った



よろけて俺の胸に倒れたなまえの耳元に唇を寄せて





「なまえが薦めてくれたから……な?」




そう囁くと、俺はプリントを持って教室を出た




明日から学校に来る楽しみが、また1つ増えた気がして柄にもなく鼻歌なんか歌いながら

















Love at first sight
(恋の始まりなんて、いつも突然)























謝罪文→
遅いわーい\(^0^)/


どんだけかかってんのってね。ツッコミたい気持ちも分かりますがね。そこは敢えてスルーで頼んますm(_ _)m



なんかヒロインおとなしくしてみたけど、なんか穣には会わねぇな……ちょっと未知の領域に足を踏み入れてみたかったんだぜ!←



ちなみにヒロイン本持ってますが、実際に見てたのは窓から見える山本の部活風景です



小説の中に入れようかと思ったけど、長さの問題でカットしちまったからここで説明させてください



涼乃なのは様、リクありがとうです!!


クソ遅れた上にクソクソ駄文ですんませんっしたm(_ _)m
書き直し受け付けますので!!


こんな駄文で良ければ煮るなり焼くなりお好きにどうぞ^^







黒澤穣でした!






か、書き直しなんて!
滅相もない!!

ほんと、ありがとうございましたっ


           移転したんで時松 杏。



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