Get&Gift | ナノ

ホームルームも終わり、段々と教室から人が居なくなる。
また明日、うん、小さな声達が、冷え切った廊下に木霊する中
とあるクラスを覗き込んだ人が居た。

「ツナーっ」
「おい、ツナ、呼ばれてんぞー」

山本が声をかけると、綱吉は廊下で手を振る人を見て
にこっと笑った。

「ごめんなまえ、すぐ行く!」

「なまえ…?
隣のクラスの?」

山本は訳が分からないといったふうに、首を傾げる。

「…10代目、あの女誰ですか?」

獄寺も、綱吉が親しげに声をかけた少女に首を傾げる。


「え? 俺の彼女」


それが当たり前のように、綱吉は答えた。

「「は(え)?!」」

その場に居たクラスメイトを含め、周りはありえないといったふうに
驚きの表情を隠せない。

「ツーナー、早くっ」
「じゃ、先帰るね」

山本と獄寺に軽く手を振りながら声をかけ、
足早になまえと呼ばれた少女に駆け寄った綱吉。

「、帰るよ」

ほら と、当たり前のように手を差し出した綱吉の手を
当たり前のように、なまえは重ねる。

「早く帰んないと、奈々さんのご飯に遅れちゃう」
「分かった、分かった」

ははっ と、幸せそうに笑う二人に
何処か似ているな、と周りの皆が思った。





綱吉に初めて出来た彼女は、陽だまりのように笑う人だった。
とんでもない家庭教師が現れてから、騒がしい毎日が続き
疲れていた綱吉は
一瞬で、その笑顔に癒され、惚れた。
どちらかだったかは分からないが、俗に云う『一目惚れ』同士の2人は
彼氏、彼女の関係になった。


戦いは誰もが好まない。
彼女を守るためなら、その優しい陽だまりの世界を壊さないためなら
俺は、何度でも立ち上がれる。


――――――…な、……ッ! ツナ!


「!」

「ツーナっ…なーに想い耽った顔してんの?」
「…なんでもでもない」





いつまでも、このせが続きますように。





(なまえって、結構人気ある子だよなー ツナやるじゃん)(お、おれは認めねぇ…)(まーまー、人の恋路は邪魔するもんじゃねぇぜ?)



ーーーーーーーーーー
ほのぼの、というリクでしたが
シリアス系になって…;;

久しぶりのツナ君で、ちょっとお目汚しな面が多いかと…

こんなんでよければ、お持ち帰りくださいっ

相互、ありがとうございました!!


      09/08/28 杏




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