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笑いあって、
からかいあって、


(2222キリ 杏さま)


『 * 二人の関係 * 』





綺麗な空に綺麗な海。ここは沖縄だ。私は去年ここに引っ越してきた。まだここ
の方言にはなれず、少々生活しにくいこともあった。正直に言えば、たまに友達
が何を言っているかわかんなかったりして、孤独な気分になることだって珍しく
なかった。本当に毎日つまらないことだらけで暇な日々をおくっていた。そんな
私は海の浜辺に座り込む。岩の影に隠れ、ちょうどいい温度に軽く睡魔に襲われ
る。


「よっ、」
「…晴矢!来てくれたんだ!」


私の目の前に現れたのは、赤い髪の金色の目。彼は南雲晴矢という男の子。出会
って1、2ヶ月くらい。だけど晴矢はとっても接しやすく、すぐに私は彼に心を
開いた。私は晴矢といる時間がとっても楽しい。だから晴矢が来ると嬉しくなっ
た。


「よく、ここにいるってわかったね!」
「すげえだろ!」


白い歯を見せながら晴矢は笑った。晴矢は度々ここに来てくれる。私が来てと言
ってるからだけど…。晴矢は標準語だ。だから話しやすい。晴矢いわく自分を宇
宙人だと。今話題の宇宙人ね、それでどうしたの?と晴矢に言えば晴矢は笑いだ
した。今思えば懐かしい。


「ところで、今日は何でサッカーボールを?」


晴矢の足元を見れば普通の白と黒のサッカーボール。聞くところ、宇宙人は黒い
サッカーボールで現れるというだが、それは嘘なのか?と疑問を抱いた。


「あぁ。サッカーやろうと思って。ここの砂浜は、意外にいい練習になりそうだ
しな。」
「そうなの?…ってか、何で黒のサッカーボールじゃないの?」
「それは宇宙人ってバレたらヤバいだろ?」
「私には普通にバラしたくせに。」
「いいのか?いいのか?ここで俺の正体をバラせば、もうなまえとは会えなくな
るぞ!」
「それは困る!私が暇になる!」
「お前が暇になっても、俺には関係ないけどな。」


意地悪。…私をからかいやがって。でもお互いにからかい合う仲だから、別に当
たり前のような会話だった。私はこういう会話は嫌いじゃない。
晴矢はボールを蹴り出した。…サッカーをやったことのない私だけど晴矢は上手
いと思った。ボールを蹴る足。もう長年とやっているのか、かなりなれたキック
。凄い…つい口からポロリ。晴矢は聞こえていなかったのか、目線はずっとボー
ルに。


「晴矢。」
「何だ?」
「サッカー楽しい?」
「当たり前だろ!なまえもやってみたらどうだ?」
「わ、私は…見てる方が好き。」
「じゃあ、マネージャーになるタイプだな。」
「は?」


思わず出た変な声。“俺はいいと思うぜ”と晴矢が。サッカー部に入れと言われ
てるようなものだな。


「いつか晴矢のマネージャーになってあげる。」


そう言って、笑ってやれば、晴矢と目が合った。驚いてくれるかと思ったのに、
驚くよりも晴矢は平然でいて、私に笑い返した。


「面白いこと言うじゃねーか。」
「流石、私でしょ。」
「なら俺はもっと面白いことを言ってやるよ。」
「何々?」
「そんなたいしたことじゃねーから期待すんなよ。」
「期待させる言い方をしたのは晴矢だよ!」
「…ち、ちげえよ。」
「正直になれー!」
「俺はいつでも正直だ!」
「嘘はいいよ、嘘は。」
「何だとっ!」
「いいからはやく言って!」


「俺はお前に似合う人間になってやる」



たいしたことじゃねーとか言ったけど、凄いこと言ったよ南雲晴矢くん。口元が
自然につり上がって、面白いものを見るような目で私は晴矢を見た。少し赤い頬
を見たら、私は軽く笑いだしてしまった。


「別に深い意味とかはねーけど、」
「ふふっ、赤くなってるのに、そう言われてもなあ」
「なっ、なってねえよ!なまえこそ赤いぞ!」
「え?!嘘?!」
「嘘。」
「馬鹿晴矢あっ!!」


二人の関係


居心地がいいなんて、
しかも、もう晴矢は似合うどころか勿体無いくらいだよ。


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21.11.29. 日曜 きい
2222行きましたー!
こんな短期間で
ありがとうございますっ!
そしてご報告、
杏様、ありがとうございました!



う、うけとるの遅くなってすみません!!!
はるやくんだ! かわいいです!
もう嫁に来てほし((殴

これからも勝手に御贔屓させていただきます!

           杏



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