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俺の好きなもの!

はる、ぴなこ、カラオケ、めし、あと…、女の子!

特にふわふわでキラキラした女の子か、巨乳のお姉さんが好きだけど、女の子は皆可愛い!世界で一番好き…かな?
なんて言ったら、ぴなことはるが拗ねるから、俺だけの秘密。


「翔くん!今日放課後遊ぼうよ!」
「美脚効果のついたプリ機が出来たんだって」


隣のクラスのマキちゃんとミユちゃんが、ゲーセンに誘ってくれた。

可愛い女の子に挟まれて、しかも美脚効果なんてサイコーじゃん!
もちろん即おーけーした。

俺が、はるに抱き着きながら、放課後の話をしたら、美脚ではしゃぐ翔の脳内どーなってんの、って笑顔で言われた。
俺に毒づくなんて、きっと構ってもらえなくて拗ねてんだろーなー! かーわーいーいーやつ!

そういう意味も込めて、ぎゅうって抱きしめてあげたら、嫌がりつつも抵抗はしなかった。
これだからツンデレは可愛いったらありゃしない。

はるとイチャついてると、隣から冷たい視線が刺さってきた。


「キモい。」
「あ、ぴなこ!ヤキモキやくなって〜!」
「ぎゃっ! こっち来んなよ。翔のハグを求めた覚えはない」
「がーん!」
「あ、はるちゃん、駅前にできたカラオケ店にスイーツバイキングがあるんだって。今日割引デーらしいけど行く?」


華麗なるスルーですかー。
今の結構傷付いたかもー・・・
…って、


「なにそれ! 俺も俺も!」
「翔は今日女の子と約束があるじゃん」
「うっ! そ、そうだけどー・・・」
「僕とひなが翔の分まで楽しむからさ」


ううっ・・・女の子と美脚効果プリしたいしな。
でも俺差し置いて二人で楽しむのも羨ましいし・・・

どうする俺!




「はるちゃんはるちゃん」
「ん?」
「来ると思う?」
「世界で一番女の子が好きってのを全身で出してるからどうだろー」
「でもあのアホの翔だよ?」


放課後、自転車の後ろにはるちゃんを乗せながら、駅に向かっていた。
本来、男子としてペダルを漕ぐべきであろうはるちゃんが、何故後ろに座ってるのかは、彼の秘めた性格に問題があるからっていう事で了承願いたい。


「僕は…」
「はーるーぴーなーこー!!」


はるちゃんが口を開くと同時に、どこからか聞き覚えのある声が聞こえた。

わたしとはるちゃんは目を合わせて笑った。
どうやらわたし達の答えは一致したらしい。

はるちゃんと笑い合ったのを合図に、わたした全速力でペダルを踏んだ。
さっきの声の主は、待ってーと叫びながら追い掛けて来た。


とりあえず後ろでもっと速くとほざく奴を、後で一発殴ることにした。



世界で一番好きな君たち




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